ドラッグストアの大規模再編で、クリエイトSDが描く“勝ち筋”は?:小売・流通アナリストの視点(2/4 ページ)
ドラッグストアの大規模再編に終わりが見え始めている。その中で、神奈川トップクラスのクリエイトSDは、今後どのような成長を描いているのか?
一般的なドラッグストアとは違う、クリエイトSD
上位7社に次ぐのが、神奈川を地盤とするクリエイトSDで、同社もフード&ドラッグに分類される。ただ、大都市と郊外にまたがるチェーンであるため、一般的なドラッグストアとフード&ドラッグの中間的な存在である。
関東甲信越に、調剤薬局を含めて831店舗(前期末)を展開しており、うち468店舗は神奈川県内で、同県内では売り上げも店舗数もトップシェアだという。また、東京126店舗、静岡98店舗、残りが関東や愛知にあるが、神奈川ドミナント型のドラッグストアといえるだろう。都市部である神奈川にはフード&ドラッグが少なかったため、県民には「食品を安く買うならクリエイト」という評価が定着しているようだ。
同社は持続的な成長を維持しており、収益も順調に拡大し、業界大手の一角をキープしている。この20年ほどで、神奈川でもスーパーの競争が激化し、大型スーパーに負けた中小型スーパーが閉店することもあった。ただ、そこにクリエイトが出店し、地域の食品供給を維持しているケースも多かった。
店の広さにもよるが、食品スーパーの損益分岐点売上は年商5〜10億円ほどは必要だ。図表4で神奈川県に店がある食品スーパーの平均店舗年商を計算したが、オーケーやロピア、ライフやサミットなどは30〜40億円。少し小ぶりなマルエツやいなげやなどでも12〜15億円ほどの水準だ。
しかし、クリエイトの場合、店舗当たりの損益分岐点売上が4.7億円、うち食品2億円、非食品2.7億円であり、小さめの食品スーパーの商圏に数店舗出店できる計算だ。クリエイトSDが、神奈川で密集ドミナントを作れたのは、こうしたスキマ的な商圏に入り込む力があるからであろう。
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