万博の好影響は今も…… 駅弁コラボや“酢飯”炊飯器 外食産業の未来を示す実験場に:長浜淳之介のトレンドアンテナ(1/7 ページ)
万博でさまざまな「食」が展示されたが、終了後も多くのコラボや取り組みが継続している。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
2025年、大阪・関西万博(以下、大阪万博)が開催された。
大阪万博の特徴の1つが「食」である。世界的な和食人気の高まりや、訪日目的の上位に「和食体験」が挙げられる各種調査結果を踏まえても、これは必然だったといえる。
数あるパビリオンの中で、「食」をテーマにしていたのが、大阪外食産業協会(ORA)が運営した外食パビリオン「宴〜UTAGE〜」(以下、宴)だ。
宴には、1階に9つのテークアウト専門フードブース、2階に飲食の“ものづくり”を来場者が体験できる参加型スペースがあり、大阪の外食文化や歴史展示も行っていた。
ORAの代表で、お好み焼きの老舗チェーン「千房(ちぼう)」の代表取締役社長でもある中井貫二氏に会期中の6月にインタビューしたところ、「千房のブースは販売目標の2.5倍の売り上げがあった。フードベースに出店した企業は、ペイしているところが多いのではないか」と手応えを感じていた。
千房が宴のフードベースに出店したのは5月12〜25日。この出店が絶好調だったため、9月15〜28日に2回目の出店を行った。
宴が成功した理由は、お好み焼きなどの“粉もん”をはじめとする大阪の食文化の魅力が大きく影響している。ただ、それだけでなく、大豆ミートのハンバーガーやロボットで握るおにぎり、豚由来の食材を使わないラーメンなど、「近未来の食」を意識した出店が共感を呼んだことも大きいだろう。
本稿では、宴に出店した各社の挑戦と、万博後も続く成果の一端を紹介したい。
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