なぜ、味の素ギョーザは「売上日本一!」をやめ、「28年連続売上No.1」に切り替えたのか:スピン経済の歩き方(1/7 ページ)
2026年2月発売の新商品から「ギョーザ売上日本一!」のうたい文句を「28年連続売上No.1」に変更する味の素冷凍食品。これが意味するのは……?
スピン経済の歩き方:
日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。
本連載では、私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」をひも解いていきたい。
「売り上げトップ」「シェアNo.1」「顧客満足度第1位」「モンドセレクション金賞受賞」「あのマツコ・デラックスさんも絶賛」……人はこのような「うたい文句」に弱い。
「こっちがいいかな」「いやいや、あっちのほうがうまそうだな」などと迷っているとき、一方でこうした「うたい文句」が掲げてあると、そちらを手に取ってしまう人も多いのではないか。
もちろん、それも立派な企業努力であるし、無数にある商品やサービスの中から最適なモノを選ぶうえで役に立つ。あまり深く考えることなく「へえ、そうなんだ」と素直に受け止めている人も多いのではないか。
ただ、ビジネスパーソンの場合、ちょっと視点を変えてこのような「うたい文句」をさまざまな角度から分析してみてもいいかもしれない。
なぜそのような「うたい文句」を掲げているのか。その表現を選んだ背景には、どのような狙いがあるのかを深く考えていくことは、自分自身のビジネスにもきっと役立つはずだ。
例えば、スーパーでよく手に取る「冷凍餃子」にも、学ぶべき点がある。
この分野の「うたい文句」と聞いて、真っ先に頭に浮かぶのは味の素冷凍食品(以下、味の素)の「ギョーザ」だろう。パッケージに大きく掲げられた「ギョーザ売上日本一!」という文字が、強く印象に残っている人も多いはずだ。実際、そのようなCMも放映されていたので、ご覧になった方もいるはずだ。
しかし、最近この「うたい文句」がパッケージから消えていた。そして、2026年2月に発売されるリニューアル商品では、こんな「うたい文句」が登場した。それは「28年連続売上No.1」――。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「いきなり!ステーキ」はどこへ向かうのか 焼き台をなくした新店舗に、創業者ポスターがなかった理由
焼き台をなくした「いきなり!ステーキ」の新店舗を訪ねると、席は広く、肉はオーブン焼き、そして創業者のポスターがない。変わったこと、変えなかったこと、その境目で社長が何を考えているのか。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
「廃虚アウトレット」の乱立、なぜ起こる? 絶好調なモールの裏で、二極化が進むワケ
業績を大きく伸ばすアウトレットがある一方で、ほとんど人も来ず、空きテナントだらけのアウトレットが増えている。その原因は何なのか?

