コラム
「廃虚アウトレット」の乱立、なぜ起こる? 絶好調なモールの裏で、二極化が進むワケ:【2025年メガヒット記事】(1/4 ページ)
業績を大きく伸ばすアウトレットがある一方で、ほとんど人も来ず、空きテナントだらけのアウトレットが増えている。その原因は何なのか?
2025年メガヒット記事を振り返る:
ITmedia ビジネスオンラインが2025年に公開した記事で、特に反響が大きかった記事を編集部が厳選して再掲する。初出は5月15日、文中の記述は掲載当時のまま。
軽井沢・プリンスショッピングプラザ(以下、軽井沢アウトレット)の2024年度売り上げが過去最高を記録した。売上高は前年から4.4%増の590億円、3年連続で過去最高を更新した。2024年の物価上昇指数が2.5%だったことを踏まえても、その伸びは著しい。
軽井沢アウトレットに限らず、国内の大手アウトレットモールは好調が続いている。三菱地所・サイモンが国内10カ所で運営する「プレミアム・アウトレット」も、2024年度のテナント売り上げが過去最高を記録した。さらに、三井不動産が運営する「三井アウトレットパーク」も、複数の施設で増床やリニューアルオープンを積極的に行っている。
一方で、残酷な現実もある。「廃虚アウトレットモール」とも呼ばれる、いわゆる「デッドモール」の乱立だ。大手が積極的に出店を続ける一方で、中小事業者によるアウトレットモールや、立地で劣勢に立たされたモールの淘汰(とうた)が急速に進んでいる。その結果、ほとんどテナントが入っておらず、異国風の建物だけが悲しくたたずんでいる……という場所が、全国には複数ある。
本稿では、こうした「二極化」が進むアウトレットモールの現状を、現地の写真とともに紹介したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
丸亀製麺は“讃岐うどん”の看板を下ろしたほうがいい、これだけの理由
またまた炎上した。丸亀製麺が讃岐うどんの本場・丸亀市と全く関係がないことである。このネタは何度も繰り返しているが、運営元のトリドールホールディングスはどのように考えているのだろうか。筆者の窪田氏は「讃岐うどんの看板を下ろしたほうがいい」という。なぜなら……。
「イオンモール」10年後はどうなる? 空き店舗が増える中で、気になる「3つ」の新モール
かつて「街のにぎわいの中心地」ともいわれたイオンモールでも、近年は「安泰」ではない状況になっている。少子化が進む日本で大型ショッピングセンターが生き残る鍵は――。
ドンキは本当に最強なのか? 地方スーパーが突きつける“一強多弱”の限界
国内外で快進撃を続けるドンキに異変か。圧倒的な現場主義で拡大を続ける一方、地方発スーパーが「超本社主義」で成長を遂げ、王者の牙城を脅かし始めている。
ワークマン「着るコタツ」60万点突破 還暦祝いにもしっかり選ばれる冬物ヒットの理由
ワークマンの冬物衣料が好調だ。電熱ヒーター内蔵「ヒーターウエア」や断熱素材「X-Shelter」シリーズ、室内履きまで多彩な商品で寒暖差や異常気象に対応。幅広い世代や用途で支持されている。

