リコーは「出社」をどう再定義したのか “集まる意味”を問い直した、これからの働き方(2/5 ページ)
出社かリモートかという二項対立ではなく、「集まる意味」そのものを問い直す――。リコーはAIを活用し、会議や業務の在り方を再設計することで、人が創造性を発揮できるワークプレイスづくりに挑んでいる。その狙いと実装の現場を追った。
対面会議への不満は7割
日本経済新聞社とJob総研の調査によると、対面会議に不満を持つ人は68.7%に達する。その内訳を見ると、「議論ではなく情報の共有で終わる」「発言しづらい空気がある」といった、形式主義や心理的安全性の欠如に不満が集中しているのが現状だ。
形骸化した会議の実態について、菊地氏は「集まっても、結局は声の大きい人の意見で決まる。これでは、対面で集まる価値を証明できているとは言えない」と指摘する。
また、Job総研によると、会議には多くのタスクワークが伴い、事前準備や議事録作成といった事務作業にストレスを感じる人が60%前後に上る。創造的な業務の前に、リソースが消費されていることがうかがえる。
出社回帰を求める企業が直面している問題の一つは、「集まる場」が創造性を生むどころか、形式主義によってむしろ停滞を招いていることだ。出社を求めるのであれば、企業や組織には、従業員が創造的な議論や仕事に集中できる環境を整備する責任があるといえる。
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