インタビュー
リコーは「出社」をどう再定義したのか “集まる意味”を問い直した、これからの働き方(3/5 ページ)
出社かリモートかという二項対立ではなく、「集まる意味」そのものを問い直す――。リコーはAIを活用し、会議や業務の在り方を再設計することで、人が創造性を発揮できるワークプレイスづくりに挑んでいる。その狙いと実装の現場を追った。
AI時代の新たな概念
なぜ、働く環境の整備が追いつかないのか。背景には、これまでの「働き方改革」の限界があるという。
「従来の改革は、残業削減やリモート整備といった『負』の解消には成功した。ただ、それによって生まれた余白を、いかに創造的な仕事に転換するかという視点が不足していた」と菊地氏は分析する。
実際、リコーが代表幹事を務める「はたらく人の創造性コンソーシアム」の調査によると、創造性の発揮を支援する日本企業は45%。米国の83%に比べると、投資姿勢には大きな差がある。
この課題に対して、1977年に「機械に任せて人は創造的に」とOAを提唱したリコーは、AI時代の新たな概念として「ワークプレイスエクスペリエンス(WE)」を掲げている。
業務の効率化をゴールとせず、そこから生み出した時間をいかにクリエイティブな活動にあてるかに主眼を置くものだ。
このアプローチの特徴は、人とAIの主従関係をあえて再定義する点にある。AIを「主役」、人を「司令塔」と捉え、定型業務や事務作業は徹底してAIに任せる。
人は正確な指示を出す側に回り、自身の価値観や感性を仕事に生かすことに集中する。AIが定型業務を担う時代、人に求められるのは「スキルではなくセンス」という考え方だ。
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