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なぜ「最強組織」から闇堕ち社員が続出するのか プルデンシャル、キーエンス、メガバンクの共通点:スピン経済の歩き方(5/6 ページ)
「最強」と称される名門企業で、不正や犯罪に手を染める「闇堕ち社員」が相次いでいる。背景には特権意識の肥大化や員数主義、日本の将来不安、そして「最強組織に選ばれること」を過度に重視する日本型エリート観がありそうだ。
本来の「エリート」とは
よく言われることだが、「エリート」はラテン語で「神に選ばれた人」という意味だ。「宗教」と聞くだけで嫌悪感を抱く人も多い日本ではなかなかピンとこないだろうが、これは単なる選民思想ではなく、常人では負けてしまうような欲望、誘惑、困難に打ち勝って、世界の幸せに尽くすことができる「神のような精神の強さ」を意味している。なので「エリート教育」は学力だけではなく、人間性や人格形成なども重視する。
しかし、翻って日本の「エリート」というのは、東大やら国家公務員一種に合格したとか、キーエンスの入社試験を突破したみたいなイメージが一般的だ。つまり、日本では「神に選ばれた人」ではなく、「最強組織に選ばれた人」こそがエリートなのだ。
数字さえ合っていれば、細かいことはどうでもいいという「員数主義」の国らしい価値観だが、そうなると当然、欲望や誘惑に打ち勝てる精神力とか人間性などどうでもよくなってくる。せいぜい重視されるのは「遊びも恋愛も我慢して、1日に16時間も勉強したことで精神力も鍛えられた」みたいな忍耐自慢程度だ。
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