2015年7月27日以前の記事
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“形だけ”の「自治体システム標準化」になりつつある今、オープンソース化は救世主となるか?(4/5 ページ)

自治体システムのオープンソース化は、現場にどのような影響を与えるのか。CIO補佐官がメリットと課題を解説する。

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1700しかない市場で、OSSは事業になるのか

 次に「自治体システムはオープンソースで成り立つのか」という点についても考えてみましょう。

 オープンソースについては、人により認識の差があります。

1. ソフトウェアのソースコードを開示すること

2. 利用規約を定め、ソースコードを管理する体制を構築、維持すること(OSS化する)

3.ソースコードを用いたソフトウェア製品が安定的に保守、運用されること(OSSとしてエコシステムが機能する)

 まず、ソフトウェアの著作者が認めるのであれば、1はクリアできるでしょう。しかし、上述したOSSの管理体制の課題を解決しない限り2は成立しませんし、オープンソースとなった自治体システムがきちんとマネタイズできないと3も成立しないはずです。

 そもそも自治体の数は1700以上あるのですが、逆に言えば1700余りしかありません。それ以上は売れないのです。

 民間企業や個人向けのソフトウェアの市場に比べると、自治体市場は小さいです。また、公金で運用されるシステムなので、常にコスト圧縮要求があります。一方で制度や法律の改正には必ず対応しなければなりませんし、過去のシステム改修履歴との整合性を考える必要もあり、それらは年々複雑になっています。

 取り扱う情報も、住民の機微な情報が含まれることもあり、セキュリティ対策に要するコストも上昇しています。

 事業者にとっては、以前と比べてビジネスとしての魅力が薄れているにもかかわらず、自治体側はその現実に対して無頓着です。

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