インタビュー
赤字経営から年商2000万円へ 「原価って何?」から始まった革職人の“納得される値上げ”(1/4 ページ)
赤字経営に苦しんだ、沖縄の小さな革工房は「値上げ」によって年商2000万円を実現した。客離れも懸念されたが、どのように乗り越えたのか?
商品価格を引き上げれば、客離れが起きる――。原材料の高騰などで価格転嫁が避けられないいま、多くの事業者が抱える不安である。
そんな固定概念を覆し、赤字体質から脱却した革職人がいる。沖縄県本島中部の北谷町にある異国情緒あふれるオープンモール「デポアイランド」の一角でオリジナルの革製品ブランド 「LEATHER WORK MAKE」を営む山城良太さんである。
2018年に開業し、4.2坪のコンテナ店舗でハンドメイドのカバンや財布、小物類などを販売する。当初の月商は平均50万円ほど。目一杯働いても、家賃など固定費に相殺されて「利益はほとんどありませんでした」と振り返る。銀行から借り入れた運転資金が尽きかけ、事業の継続が危ぶまれる時期もあった。
その後、収益を改善するために値上げを実施。種類によっては、価格が2倍超に達する商品もあった。しかし、目立った顧客の離脱は起きず、むしろ増勢に。現在の平均月商は170万円に上り、手元に残る資金も数百万円単位で積み上がってきた。
鍵となったのは、原価を正しく捉え、値上げ根拠を顧客に明示することだった。職人仕事の傍ら、どのようにして事業基盤を整えていったのか。山城さんに改善の過程を聞いた。
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