6万円で苦戦したのに、なぜ8万円でヒットしたのか イワタニが炊飯器の“居場所”を変えたワケ:インタビュー劇場(不定期公演)(1/5 ページ)
アウトドア向け炊飯器として登場し、6万円で苦戦したイワタニの炊飯器。機能はほぼ変えず、価格は8万円に引き上げた新モデルがヒットした。その背景には、用途や競合を見直し、商品の“居場所”を家庭に移した戦略があった。
岩谷産業(イワタニ)のカセットボンベを使った炊飯器が話題を集めている。希望小売価格は7万9800円。価格はやや高めだが、昨年11月に応援購入サービス「Makuake(マクアケ)」で販売したところ、目標100万円に対し、6100万円超を集め、購入者は853人に達した(1月30日時点)。
商品名は「カセットガス炊飯器 “PROGOHAN”(プロゴハン)」。特徴は3つあって、1つめは「炊飯」が速いこと。同社によると、5合で約18分、1合なら約12分で炊き上がるという(気温が約25度の場合)。
2つめは「自動炊飯」機能を搭載していること。火力調節レバーをお米の量に合わせ、器具栓つまみをオンにし、点火レバーを押し下げるだけで完了である。炊き上がるとセンサーが検知して、自動で消火するので「失敗がない」(同社)という。
3つめは、コードレスで屋内外で使えること。カセットボンベ式なので、電源は不要。食卓だけでなく、アウトドアでの調理、防災時にも使えるようにした。
新商品の機能を見て「ほほー、なかなかよさそうじゃないか。価格がちょっと高いけれど、購入するかどうか迷いどころだな」といった人もいれば、「あれ、同じような商品があったような」とピーンときた人もいるかもしれない。
そのピーンは間違いではなく、イワタニは2021年に“ほぼ同じ商品”を投入しているのだ。商品名は「カセットガス炊飯器 “HAN-go”(ハンゴー)」(5万9800円)。にもかかわらず、なぜこのタイミングで再び炊飯器を開発したのか。
プロゴハンの開発に携わった、マーケティング部の阿部周作さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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