“情弱ビジネス”とは言わせない チャージスポット運営のINFORICHが「市場価格の2倍」で買収へ……妥当性はどこにある?(1/4 ページ)
モバイルバッテリーのシェアリングサービス「チャージスポット」を展開するINFORICHが、米投資ファンドのベインキャピタルと共同で総額約500億円のMBO(経営陣による買収)を実施した。彼らがインフォリッチの価値を500億円と評価した勝算はどこにあるのだろうか。
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日本のスタートアップ界において、議論を呼ぶディールが成立した。
モバイルバッテリーのシェアリングサービス「チャージスポット」を展開するINFORICH(インフォリッチ、東京都渋谷区)が、米投資ファンドのベインキャピタルと共同で総額約500億円のMBO(経営陣による買収)を実施した。特筆すべきは、買付け価格が発表直前の終値に対して2倍以上となる116%という、異例のプレミアムが上乗せされた点にある。
彼らがインフォリッチの価値を500億円と評価した勝算はどこにあるのだろうか。
一部では「モバイルバッテリーのレンタルサービスは、忘れ物が多い人を搾取する一種の“情弱ビジネス”ではないか」という冷笑的な批評がなされることも事実だ。しかし、同社のビジネスを深掘りすると、時価総額500億円に相応するビジネスとしての価値や、社会的な意義も見えてくる。
そこで今回はチャージスポットのビジネスに隠されたポテンシャルをひも解いていきたい。
筆者プロフィール:古田拓也 株式会社X Capital 1級FP技能士
FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックスタートアップにて金融商品取引業者の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、広告DX会社を創業。サム・アルトマン氏創立のWorld財団における日本コミュニティスペシャリストを経て株式会社X Capitalへ参画。
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