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今さら「コンビニ御三家」に挑むんですか!? 「新興コンビニ」行ってみた 独自戦略と勝機に迫る(2/6 ページ)

コンビニ業界は、大手3社が圧倒的に存在感を示しているが、近年は新興コンビニも現れ始めた。それぞれの戦略や、店舗を訪問して見えたものなどをお届けしていく。

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店舗の特徴は「弁当」

 テーマカラーはピンク色で、桜の花びらのロゴが特徴だ。通常のコンビニのように全店24時間営業で、たばこや酒も販売し、ATMやコピー機も設置している。大手3社と遜色ない品ぞろえで、プライベートブランド(PB)に偏り過ぎていないという点で、昔のローソンやファミリーマートに近い特徴を持つ。


ゼンショーホールディングスの「さくらみくら」(出所:Xアカウント「【公式】さくらみくら便利店」)

 大手3社との大きな違いはイートインスペースがあり、弁当店としての機能を備えている点だ。大手は2010年代からイートインコーナーを拡充したが、コロナ禍を機に廃止・縮小を進めた。一方で、さくらみくらはイートインを構え、屋外に椅子とテーブルを置く店舗もある。

 店内には「みくら食堂」を設置。券売機で商品を選択する注文方式だ。唐揚げ丼や親子丼のほか、カレーやパスタなども提供する。メニューは概ね800円以下であり、値上げが進んだ大手のチルド弁当と比較して価格はあまり変わらない。


みくら食堂で提供しているメニューの一部(出所:さくらみくら公式Webサイト)

 決算発表やメディアでの露出を含め、ゼンショーHDはさくらみくらの目的について詳細を公表していない。だが、コロナ禍という時期を踏まえると、中食需要が拡大する可能性に勝機を見出したと考えられる。

 外食産業では都市部の業態が苦戦した一方、郊外立地のすき家や、テークアウト・デリバリーに強いファストフード業態は比較的堅調に推移した。外食事業回復の見通しが立たない中、別業態として中食強化型のコンビニを模索した可能性がある。

 小売データの情報収集という憶測も出ているが、筆者はやや懐疑的だ。外食価格の上昇でコンビニやスーパーにシフトする消費者もおり、外食チェーンにとって小売業の情報は確かに重要である。だが、さくらみくらの出店地域は特定の地域に偏っており、網羅的なデータが得られるとは考えにくい。2024年に神奈川県で10号店を出店して以降、新店は現れておらず、競合など何らかの理由で拡大が阻まれていると考えられる。

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