2015年7月27日以前の記事
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満員電車の先に「出社する価値」はあるか? オフィス=集まるだけの箱から脱却させる3つの機能「総務」から会社を変える(2/3 ページ)

座席や会議室が足りない、周囲のWeb会議の話し声がうるさい──出社回帰が進む中、現場で起きているのは「家でもできる業務を、わざわざ満員電車に揺られて会社に来て行っている」という空虚な光景だ。意義ある出社にするために、総務パーソンにしかできないオフィスづくりを解説する。

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「残念な出社回帰」を防ぐ三位一体施策

 「残念な出社回帰」を防ぐためには、ハード(設備)、ソフト(運用)、テクノロジーを統合的に設計する必要がある。

 まずはハード面。固定席を廃止してフリーアドレス化する場合でも、単に席を並べるだけでは不十分だ。部門を超えた交流を促す「マグネットポイント」の設置や、チームが緩やかに集まれる「グループアドレス」の導入など、意図的なゾーニングが求められる。

 また、什器も重要だ。昇降式デスクや人間工学に基づいたチェアは、健康経営の観点からも「家よりも快適だ」という出社の動機になる。

 そして、ソフト面。オフィスへの投資を生かすのは「運用」である。例えば、特定の曜日に全社員が集まる「コア出社日」の設定や、ランチ補助を伴うコミュニケーションイベントの開催。あるいは、役員がフラットに社員と対話する「オープンオフィス」の時間といった「コト」の設計が、ハードに血を通わせる。

 最後に、テクノロジー活用。「誰がどこにいるか分からない」問題を解決するには、座席予約システムや位置情報ツールの導入が急務だ。また、オフィス内の混雑状況を可視化することで、従業員のストレスを軽減できる。さらに、リモート参加者との壁を感じさせない高性能なカメラ・マイクを備えた「ハイブリッド会議室」の整備は、これからの時代のインフラと言える。

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「残念な出社回帰」を防ぐ、ハード、ソフト、テクノロジーの三位一体施策(提供:ゲッティイメージズ)

 一方で、予算をかけずともできることは多い。例えば、今ある備品の配置を変えて「立ち話専用コーナー」を作る。部署の垣根を越えた「お土産交換棚」を設置する。これだけでも、コミュニケーションのきっかけは生まれる。まずは「今のオフィスの死角」を見つけ、小さな実験を繰り返すことが肝要だ。

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