おにぎり、スイーツ…… コンビニの“大盛合戦”は「やりすぎ?」それとも「盛りすぎ?」 どこまでいくのか:長浜淳之介のトレンドアンテナ(4/4 ページ)
コンビニ各社が、「大盛」「盛りすぎ」などの大サイズの商品をこぞって発売している。その狙いは何なのか?
ファミマもおにぎりやスイーツで追随
ファミリーマート(以下、ファミマ)は、おにぎりの大サイズ企画に取り組んでいる。
3月3日、同社独自の製法を採用し、ふっくらとした食感に仕上げた「大きなおむすび」3種類を新たに発売した。いずれも定番サイズの約1.5倍の重量がある。
商品は「明太子と鮭マヨネーズ」「マヨ玉肉そぼろ」「昆布とツナマヨネーズ」の3種類。これに加え、3月3日から期間限定で、定番6種類のおにぎりを、価格据え置きで具材を1.5倍に増量する施策も実施している。
ファミマでは、スイーツや焼き菓子でも大サイズ企画を展開しており、こちらでも強いインパクトを残している。
昨年3月の期間限定の「なが!デカ!」企画では、5種類の商品を販売した。「スイーツでお腹いっぱいにしたい」というユーザーの思いに応えるべく、飽きずに完食できる商品づくりに取り組んだという。
特徴的なのはその「長さ」だ。約27センチのロールケーキやカスタードエクレア、直径約11センチのクリームシフォンが注目を集めた。また、厚揚げのような見た目のフィナンシェや、約60ミリの厚さであごが外れそうなほどのサイズのバウムクーヘンも目を引いた。値段が一番高いエクレアでも325円と、大きなサイズながら手頃な価格も人気となった理由だ。
また、昨年10月には「大きなティラミス」が登場。豆腐1丁ほどのサイズで、通常のティラミスの約2倍の大きさながら、価格は598円に抑えられている。さらに昨年12月には、「大きいクッキー」が期間限定で販売された。このクッキーは通常のチョコマカダミアクッキーの約2倍の重量で、うちわのようなサイズ感。1食分に匹敵するほどのボリュームだった。
大サイズのプリンも人気だ。2022年9月には、通常のプリンの約6倍のサイズの「プリンドーン!!」の販売も開始。今年2月24日には、通常の窯出しとろけるプリンの2倍となる「クリームと食べる! 大きな窯出しとろけるプリン」が発売となった。
こうした商品展開を通じて、「デカ盛スイーツならファミマ」というイメージを定着させることに成功している。
大サイズに込められた思いは……?
コンビニの大サイズ商品は以前から存在していたが、本格的に広がり始めたのはコロナ禍以降だ。
当時はステイホームの風潮もあり、コンビニの売り上げも停滞していた。しかし、暗い世相を少しでも吹き飛ばし、消費者に楽しんでもらいたいというコンビニ業界の思いもあり、この取り組みが広く浸透していったのだろう。
コロナ禍は過ぎ去ったものの、現在は物価高の影響もあり、消費が活発とは言い難い状況が続く。原材料、人件費、光熱費、配送費とコストが上がっているので、コンビニも値上げをせざるを得ない。
「厳しい環境の中でも、お得感のある商品で来店を促し、買い物を楽しんでもらいたい」というのが、大サイズ商品に込められた狙いなのかもしれない。
著者プロフィール
長浜淳之介(ながはま・じゅんのすけ)
兵庫県出身。同志社大学法学部卒業。業界紙記者、ビジネス雑誌編集者を経て、角川春樹事務所編集者より1997年にフリーとなる。ビジネス、IT、飲食、流通、歴史、街歩き、サブカルなど多彩な方面で、執筆、編集を行っている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
30年以上働いてきたローソン幹部も驚いた! 「盛りすぎチャレンジ」がもたらした集客効果
ローソンが3回目となる「盛りすぎチャレンジ」キャンペーンを実施している。過去1〜2回では集客に大きな効果があったという。その背景について聞いた。
ローソン、50%増量キャンペーン追加開催 「新規来店率12%は過去施策で見たことがない」
ローソンは11月13日、同社の人気施策「盛りすぎチャレンジ」を追加開催すると発表した。過去5回実績では客数・客単価ともに増加しており、今回も効果が期待できる。

