ニュース
「4年半保存」魚肉ソーセージの開発秘話 災害現場の「食事の悩み」から生まれた(2/3 ページ)
東日本大震災から15年。被災地で活動する自衛隊員や消防士の「食事のしづらさ」という声を受け、水産大手Umiosは片手で食べられ、約4年半保存できる魚肉ソーセージを開発した。カロリーや包装を工夫し、開発には約5年を要した。備蓄食としての需要拡大を見据え、将来は「7年保存」も目指す。
開けやすさと密閉性の両立
長期保存にもこだわった。同社は、「有事の際も手軽に食べられる『魚肉ソーセージ』があると助けになる」という思いから、備蓄品としての活用にも目を向けた。
4年半という長期保存の実現には、約5年を要した。最も苦労したのは、相反する「開けやすさ」と「密閉性」の両立。外側の包材を強化すると密閉性が高まり、手袋をしたままでは開けにくくなる。開けやすさを優先すると、密閉性に影響が出る。包むソーセージはカロリーと重さ以外、ほぼ通常商品と同じ。高温、強い衝撃など、過酷な条件で耐久性を見極める実験を100回以上、繰り返した。
外袋は頑丈なアルミ製。内袋と外袋の間に酸素吸着材を挟み込んだ設計で、長期保存を実現した。同社はこの包装の組み合わせで特許も取得している。開発メンバーの一人で同社チルド食品事業部の綿引悠太さんは「現場で手袋をしたままでも開けられ、4年以上の保存に耐えられるようにするのは簡単ではなかった」と振り返る。
copyright (c) Sankei Digital All rights reserved.
