そのWeb受注システム、顧客に使われていますか? ecbeingが提唱する、顧客体験を重視したB2B EC戦略
受発注業務のEC化を検討する際、まずは「既存ERPのWeb機能の活用を」と考える企業は多いだろう。しかし、ERPとECシステムは役割が根本的に異なる。「守り」の業務効率化と「攻め」の売り上げ拡大を両立させるB2B ECを構築するには何が必要か。専業ベンダーとして20年以上の知見を持つecbeingのキーパーソンが、その設計思想と実践的なアプローチを語る。
DXが叫ばれ始めて長いが、今なお電話やFAXで受発注しているケースも多い。メールの利用も増加したとはいえ、その場合も電話やFAXと同様に受発注システムに入力しなければならない。
ecbeingの斉藤淳氏は、背景にある構造的な問題を次のように説明する。
「消費者のデジタル利用が一般化したB2Cにおいては、企業側もそれに応える形でECサイトの拡充を進めてきました。一方でB2Bにおいては、ITが浸透していない業種や個人商店のような小規模な事業者が取引先の多くを占める場合があります。発注側にとっては、使い慣れたFAXや電話からデジタルに移行するメリットを感じにくいのが実情です。
受注企業がデジタル化したくても、従来の注文方法を続けたい顧客に切り替えを強いることはできません。こうした顧客側の事情や既存の商慣習を考慮した結果、電話やFAXによる対応を維持せざるを得ないのがB2Bの難しさです」
しかし、アナログな受発注が営業現場の負担になっている。電話で聞いた内容やFAXで届いた注文書をERPに手入力する。この煩雑な事務作業が、注力すべき新規開拓や提案営業の時間を奪っていく。
「営業担当者は、売り上げ向上のための提案活動に時間を使いたい。しかし現状は、次々と届く注文をさばくといった既存顧客に対応する事務作業に大半の時間を費やしています。事務専任の営業支援部門を抱える企業もありますが、本来であればそのリソースも『システムへの手入力』ではなく、より付加価値の高い業務に充てたいはずです」(斉藤氏)
人手不足が加速する中で、限られたリソースをいかに“攻めの営業”に割り振れるかという点でも、B2B取引のデジタル化、つまりB2B ECの実現は営業戦略の根幹をなすテーマだ。
ERPのWeb受発注機能では不十分 ECの役割は「ビジネス強化」
B2B ECを検討する際に「ERPのWeb受発注機能を利用しよう」という考えが浮かぶかもしれない。しかし、これには大きな問題があるとecbeingの五戸建氏は指摘する。
「ERPは企業の要のシステムであり、顧客や商品、在庫といったマスターデータが格納されています。情報を整理して正確に処理する点には長(た)けていますが、あくまでもバックオフィスの存在です。ECサイトのように、フロントに立って情報を届けたり使いやすいインタフェースを提供したりすることは、ERPの役割ではありません」
一般的なERPの画面は社内利用を前提に設計されており、ERPのWeb受発注機能もその延長線上にある。「ERPのWeb受発注機能は、商品コードを打ち込んで製品を注文する作りになっているなど、顧客が直感的に操作できるUIにはなっていない場合もあります。顧客にとって使い勝手が悪ければ、結局は慣れ親しんだFAXや電話に戻ってしまいます」(五戸氏)
セキュリティ対策も大きな障壁になる。ERPの周辺機能といっても、インターネットへの公開を前提に設計されていない場合、外部開放は極めて煩雑だ。導入後も、絶え間ないセキュリティアップデートの負担が重くのしかかることになる。
業務効率化と売り上げ拡大を両立 全社で取り組むB2B EC
B2B ECの成功には「業務効率化」と「営業活動の補完による売り上げ拡大」を両立させることが不可欠だと五戸氏は語る。
「多くの企業は業務の効率化を目的としてB2B ECを導入しようとしますが、もう一つ見落としてはならないテーマが売り上げ拡大です。これまで営業担当者が手作業で対応していた既存の小口取引などをECでカバーできれば、空いたリソースを大口顧客への提案や新規開拓に回せます。ECサイトをオープンなWebカタログとして公開し、検索エンジンやAI経由の集客などのデジタルマーケティングを利用すれば、これまでリーチできなかった新しい顧客の獲得も可能になります。効率化のみを目指すのではなく、ビジネスに貢献できる仕組みにしなければもったいないと思います」
業務効率化のみを重視したECは、営業担当者にとって「売り上げを拡大させる仕組み」に見えないため、顧客に展開されずに形骸化してしまう恐れがある。だが、売り上げ拡大のみを意識してERPとの連携が不十分なECを導入すると、二重作業が発生するなど負担が増してしまう。
ERPにはマスターデータやトランザクションといった取引情報の「正」を、ECにはUI/UXや販促といった顧客体験の「正」を担わせて、両者を連携させる。こうしたすみ分けを戦略的に設計することがB2B ECの成果につながる。
B2B ECの取り組みは、営業部門と情報システム部門の意見にギャップが生じやすいという課題もある。顧客の要望に応えるために機能を盛り込みたい営業部門に対し、情報システム部門はシステムの安定稼働や予算などの制約を重視するなど、両者の見ている方向性が異なるためだ。
斉藤氏も「社内で意見が割れるケースは多い」としながら「経営層、プロジェクトリーダー、現場のキーパーソンがしっかり会話できる体制をつくることが重要です。B2B ECで成功している企業は、全社一体となってプロジェクトに向き合っている姿勢が共通しています」とアドバイスする。
ecbeing BtoBで実現する日本企業のDX
こうした業務効率化と売り上げ拡大の両立、ERPとECの最適なすみ分けを実現するのが、ecbeingの「ecbeing BtoB」だ。同サービスは受注から請求までのバックオフィス業務をERPと連携させ、エンドユーザーに直感的な操作性と高品質な購買体験を提供するECプラットフォームだ。EC専業ベンダーとして20年以上の実績がある同社は、B2B特有の複雑な商慣習にも標準機能で対応できる強みを持っている。
ecbeing BtoBが実現する「受発注DX」は、ERPとのシームレスな連携から始まる。SAPやOracleなどのERP製品はもちろん、ユーザー企業が自社開発した基幹系システムとの連携も可能。API連携やファイル(CSV)連携の他、データベースとの直接接続もできる。
「ecbeing BtoBは、どんな基幹系システムでも受け入れられるように数百人規模の開発体制を敷いています。ecbeing側が基幹系システムに合わせる方針で、お客さまのコストの肥大化を防いでいます」(五戸氏)
フロントサイトの使いやすさもポイントだ。型番検索、カテゴリー検索、前回購入した商品の再注文、画像検索やAI検索など、多様な検索機能を標準搭載している。従来のFAXやメール発注のように、型番と数量を記載したリストをアップロードして一括注文できる機能もある。
日本特有の商慣習に柔軟に対応できる点もecbeingの強みだ。スキャンした注文書をAI-OCRで受注データとして取り込む機能を備えており、FAX発注という顧客の購買スタイルを変えずに手入力の手間を省ける。顧客や販売代理店、メーカーなどが絡む複雑なB2B2Bの商流においても、注文内容に応じて適切に受発注を振り分けるなどさまざまな事情をくみ取った機能が網羅されている。
顧客と共に歩む ecbeingは企業の変革のパートナー
導入前のコンサルティングも提供している。五戸氏は「お客さまと一緒に優先順位を整理して、確実に成果が出るところから始めることを大切にしています」と語る。
ecbeingは、B2C向けのECプラットフォームでセキュリティ対策の豊富な経験があり、それらの知見と技術がecbeing BtoBにも応用されている。大手企業の厳しいセキュリティ要件に対応してきた実績もある。
サポート体制も、要件定義から開発、運用まで同じ担当チームが一貫して伴走するので安心だ。システムの背景を熟知した、素早くて的確な対応が可能だと五戸氏は語る。
ecbeingは、ecbeing BtoBのスモールスタート向けサービス「ecWorks」も用意している。カスタマイズには制限があるものの、標準機能はフルパッケージのecbeing BtoBと同等だ。EC事業の成長に合わせて、ecbeing BtoBにもデータ移行の手間をかけずに拡張できる。
「私たちにとっての『成功』とは、お客さまの課題が解決されることです。お客さまの営業部門、情報システム部門、そしてecbeingがワンチームとなって課題に取り組むことが、プロジェクト成功の鍵になります。どこから始めればよいのかと悩んでいる企業も、ぜひお気軽に相談してください」(斉藤氏)
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提供:株式会社ecbeing
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2026年4月12日




