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イーロン・マスク「SpaceX」、6月に上場か!? 年内上場を目指すOpenAI、Anthropicへの影響は?

イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業「SpaceX」が、6月にも上場する見通しだ。投資家の期待を集める一方で、ウォール街に“暗雲”が立ち込めるという指摘がある。

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 実業家イーロン・マスク氏が率いる宇宙開発企業の米SpaceXが、近く大規模な新規株式公開(IPO)を実施する。

 2026年内の上場を目指している他の企業は「華々しいデビューを飾るSpaceXの影に隠れる形となって、自社の上場が困難になるかもしれない」と懸念を強めている。SpaceXは、IPOで最大750億ドルを調達する可能性がある。

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SpaceX本社の外観(写真提供:ゲッティイメージズ)

SpaceX、6月に上場か!? 年内上場を目指すOpenAIらへの影響は?

 英Reutersが取材したアナリストや業界専門家は、SpaceXのIPOは投資需要の大部分を吸収して、上場予備軍の他社を市場から締め出す公算が大きいと指摘。定評のある米国株式市場の厚みが厳しく試されることになりそうだ。

 米Renaissance Capitalのシニアアナリスト、マット・ケネディ氏は「過去を振り返ると、SpaceXのような超大型IPOは市場の『酸素』を吸い尽くしてしまうことが分かる」と指摘。「IPOは重要な市場イベントであり、企業はSpaceXの上場から生じる雑音によって自社のディールがかき消されてしまう事態を望まないだろう。このためSpaceXのIPOの前後数週間は、上場活動は少々弱まるかもしれない」と述べた。

 企業はIPOが枯渇した局面を受け、好ましいIPO環境を求めて何年間も様子見を続けてきた。それだけに、SpaceXのような企業の上場は「有名人である富豪が最高経営責任者(CEO)を務めている」「注目度の高い業界である」「手厚い資金を提供できる支援者」といった好条件がそろい、他社がIPOを進めるのに必要な勢いを提供する可能性があった。

 しかし、ウォール街の銀行と投資家が自分たちの注意と資金をSpaceXに注ぎ込む中、SpaceXの大規模なIPOは他社に暗雲をもたらしている。

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SpaceXのロゴ。3月31日、米テキサス州スターベースで撮影。 REUTERS/Gabriel V. Cardenas

 Renaissance Capitalによると、2026年4月8日までに価格設定されたIPOは35件と前年同期比37.5%減少した。状況は向こう数カ月にわたって一段と悪化する可能性があり、2026年はIPO市場が幅広く回復するとの期待に影を落としている

 アナリストや銀行関係者の話では、IPO市場では過去数十年で最も多数の企業が上場を予定している。

 だがイランにおける戦争とそれに伴う原油価格の高騰、プライベートクレジットを巡る懸念、AIが旧態依然としたソフトウェア会社にもたらした混乱により、どの企業が不安定な局面を乗り越えてIPOを成功させられるか、どの企業が置き去りにされるかの明暗を分ける高いハードルが設定された。

SpaceXは6月、OpenAIは下半期にも上場か

 IPOを目指している企業は現在、こうした混乱に加え、SpaceXに関する報道に圧倒されている市場で、注目を集めるために競争しなければならない。

 上場を成功させるには、企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)と同様、IPOのタイミングが極めて重要となることが多い。通常、5月から6月にかけては夏場の停滞期間を控えて、最も好ましいタイミングだ。

 銀行関係者によると、マスク氏はSpaceXの上場を6月に実施する意向だ。AI開発企業の米OpenAIと同業の米Anthropicは2026年下半期の上場を目指していると報じられている。

 米PitchBookのアナリスト、カイル・スタンフォード氏は報告書に「これらの超大型IPOが市場からの注目を集めることで、幅広いIPOの機会が2027年に先送りされる可能性がある」と記した。

 報告書によると、SpaceXは500億〜750億ドルの調達を目指す一方、OpenAIとAnthropicは合計で500億ドルを調達する方針。これらの調達額を合計すると、米国のベンチャーキャピタル(VC)の支援を受けた企業による過去10年間の調達総額にほぼ匹敵する。

 スタンフォード氏は「これらの超大型IPOが吸収するのは、メディアの注目だけではない。これらの企業が調達できる資金の総額によって、IPOの引き受けも抑制されるだろう」と付け加えた。

 ジョージタウン大学マクドナウ経営大学院の研究員、ジェームズ・エンジェル氏は「『X』や『Starlink』といった有名ブランドと、AIの魔力、宇宙空間の夢、マスク氏の魔法が組み合わさり、投資銀行は株式への興味を生み出すのにほとんど苦労しないだろう」と語った。

Copyright © Thomson Reuters

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