「お米だけで成立する」市場は生まれるか “おかず前提”を崩す、日清食品の一手(1/4 ページ)
日清食品は、お湯5分で白ごはんができるカップ商品「釜炊き ごはん」を投入し、カップライス市場の拡大を狙う。白ごはんを入口に用途拡張を図り、既存の味付き商品やパックごはんとの差別化を進める戦略だ。
日清食品は「日清ふっくら釜炊き ごはん」(以下、釜炊き ごはん、希望小売価格224円)を3月30日に発売した。熱湯を注いで、5分で白ごはんができあがるカップタイプの製品だ。
「日清カレーメシ」(以下、カレーメシ)や「日清ハヤシメシ デミグラス」(以下、ハヤシメシ)などのカップライスシリーズを展開してきた同社が、「白ごはん」だけの商品を投入した理由はなぜか。
「釜炊きごはん」はお茶碗約1杯分の容量で、カップ内に具材をのせられるスペースを設けている。レトルトカレーや牛丼の具、納豆などと組み合わせて、そのまま食べられる設計だ。皿に移す手間や洗い物がいらず、手軽に食べられる点は、忙しい日常や外出先での利用シーンの広がりにもつながりそうだ。
パックごはんと異なり電子レンジが不要のため、オフィスやアウトドアでも使えるほか、常温で1年間保存できることから防災備蓄にも対応する。軽くてかさばりにくいため、備蓄用としてまとめ買いする場合でも扱いやすい。
時短ニーズの高まりを背景に、パックごはん市場は拡大が続いている。一方で、日清食品が20〜39歳の男女を対象に実施した調査では、「電子レンジがない環境だと食べにくい」「容器が浅く、ごはんの上に具材をのせにくい」といった声が寄せられた。
拡大する市場の中にも、まだ満たされていないニーズがあると考え、電子レンジ不要で、具材ものせやすい仕様で商品化した。
「近年はお米への注目度が高まっている。幅広いメニューや食シーンに対応できる白ごはんをカップタイプとして発売することで、即席ライス商品の新たな価値や需要を創出できると考えた」と同社は説明する。
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