「アークヒルズ」40周年 東京の街づくりはどう変わったか(2/3 ページ)
溜池交差点からほど近いアークヒルズ。オフィスから住宅、文化施設まで複合させた民間初の再開発エリアは今年開業40周年を迎えた。
他地域にも影響
「(森ビルが展開するブランド)ヒルズの原点というのが最も大きい。新しいヒルズができているが、ベースは全てアークヒルズにある」と森ビル(同)アークヒルズ運営グループ課長の加藤宗衛さん。昭和44年制定の都市再開発法を活用した初の民間主導の再開発計画となったアークヒルズ。未知の計画に対して地域からの抵抗も強かったと伝わるが、会報誌の発行や街に積極的に関わるなど、手探りながらも地道に向き合い理解を得ていった。計画立ち上げから17年を経て、「赤坂(A)と六本木(R)の結節点(Knot)」の頭文字を組み合わせた「ARK(アーク)」ヒルズが誕生した。
目指したのは世界各都市とのビジネスに応えられる「24時間型複合都市」。職住近接に加え「遊び、交流する、憩うという人の営みを街に融合させていく。そして豊かな緑と文化を発信していく」という新しい21世紀の街を実現させた。
木造密集地帯の解消に向け、建物を集約し高層化して空間を創出する「立体緑園都市」の手法を初めて採用。これにより高層オフィスビルの足元にホテルや緑地、文化施設、飲食店などを展開することを可能にした。世界の主要都市の中心地には文化芸術の象徴的な場所があり、「それが都市のアイデンティティーを作っている」(加藤さん)ことから文化施設の重要性を念頭に計画が進められたという。
これらの開発手法や理念は、六本木ヒルズ(同)など森ビルが手掛ける再開発の「ヒルズシリーズ」でも踏襲されている。同時に平成17年以降に丸の内(千代田区)、汐留(港区)など、加速する民間再開発に大きな影響を与えたというのが一般的な見方だ。
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