「なんちゃって制服」は誰が着るのか 原宿と舞浜で広がる“意外な利用シーン”:インタビュー劇場(不定期公演)(1/5 ページ)
東京・原宿の制服レンタル店には、誰がどんな目的で訪れるのか。高校生や大学生、インバウンドまで利用は広がり、遊びや撮影、思い出づくりなど用途も多様化している。老舗企業が挑む新たな制服ビジネスの実像を追った。
東京・原宿の路地裏をぶらぶら歩いていると、ちょっと気になる店を見つけた。ディスプレイには中高生向けの制服が並ぶが、よく見ると女子用だけではない。ブレザーやスラックスなど、男子用の制服もそろっている。
調べてみると、この店では学校指定ではない、いわゆる“なんちゃって制服”を販売している。学校の制服といえば、指定された店でしか買えないケースが多い。色やボタンなど細かな指定があるので、生徒は疑問を持たずに、決められたところで購入するわけだが、この原宿の店は違う。
店内に足を踏み入れると、まず目に入るのは、さまざまなデザインの制服だ。ピンクや黄色といった派手なスカートのほかに、ベーシックなネイビーやグレーまで幅広く並んでいる。また、販売だけでなく、レンタルも行っており、例えば5時間だけ借りることもできる。
店の名前は「カンコーショップ原宿セレクトストア」(以下、カンコーショップ)。「制服の販売やレンタル」と聞くと、イケイケドンドンの新興企業を想像するかもしれないが、運営しているのは、1854年創業で学校の制服などを手がけてきた菅公学生服(岡山市)である。担当者によると「長い歴史の中で、なんちゃって制服の販売は初めての試み」だという。
筆者は、50代の男性である。店内に並ぶ制服とは、全く関係のない生活を送っている。興味本位で入っても、店のスタッフから「怪しい人が入って来たな」と冷たい視線を向けられるかもしれない(そうに間違いない)。いや、じっくり見ていたら、店の外につまみだされるかもしれない。
そんな不安もあったが、記者として取材で話を聞くのであれば問題はないはず。恐る恐る打診したところ「大丈夫ですよ。ぜひ、お願いします」と前向きな返事が返ってきた。そこで、お言葉に甘えて、インタビューをお願いすることにした。
そもそも、この店にはどのような人が訪れ、どのような目的で制服を購入・レンタルしているのだろうか。カンコーショップの店舗運営を担当している堀小百合さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンライン編集部の土肥義則。
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