「大井町トラックス」で鉄道の街はどう変わる? 大井町のこれからが見えてきた(4/4 ページ)
3月末に大井町トラックスが開業した。開発を行ったのはJR東日本。これまでは山手線圏内で大規模な複合商業施設を開発していたが、なぜ今回は大手町を選んだのか。そして、今後どのように発展していくのか。
最大の特徴は、やはり鉄道
大井町トラックスは、鉄道用地に囲まれた“トレインビューの街”である。北側には車両基地、南側には東急大井町線、東側には京浜東北線が走り、街の至るところで鉄道の存在を感じられる立地だ。
実際、報道公開の場でも、JR東日本は「鉄道が見える」ことを強く打ち出していた。公園スペースからは東急大井町線が見え、高層オフィスフロアからは東京総合車両センターが眼下に広がる。さらに、京浜東北線だけでなく、上野東京ライン、横須賀線、東海道新幹線まで視界に入る。
この施設の大きな魅力は、圧倒的な眺望にある。そして、その景観の主役こそが、鉄道なのである。約1万平方メートルの広大な土地を、「鉄道」というテーマでまとめながら、地域にも開かれた街として再構築した点は興味深い。
今回の大井町トラックスは、JR東日本と品川区が良好なパートナーシップを築き、新しい街を形にした事例でもある。そのため、交通利便性を生かして人を呼び込み、そのにぎわいを地域全体へ広げていくとともに、「防災拠点」にもなっているのが特徴だ。敷地内には約4600平方メートルの広域避難場所となる広場を整備しており、平時には緑豊かな場所として機能しつつ、非常時には避難場所として開放される。
大井町トラックスの誕生によって、大井町は「働きたい街」「通いたい街」「住みたい街」として、さらに存在感を高めていくだろう。“大井”町だけに、鉄道を“大い”に生かしながら、今後大きく発展していくに違いない。
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