コラム
「西武の要」所沢駅は、なぜターミナルになりきれないのか(1/4 ページ)
規模が大きく、乗り降りする人たちも多いのに、なぜか「ターミナル駅」感がない所沢駅。それはなぜなのか。実際に足を運んで考えてみた。
首都圏には「ターミナル」と呼ばれる駅がいくつもある。本来「終着駅」を指す言葉だが、現在は規模が大きく、乗り換えの要所となる駅をターミナルと呼ぶことが多い。
西武鉄道の中で、ターミナルとしての役割を担っているのが所沢駅だ。西武鉄道の主要路線である西武池袋線と西武新宿線が乗り入れ、特急を含む全ての列車が停車する。また、西武鉄道の本社も所沢駅の近くにある。
都心から北西方向へと広がるエリアを見渡すと、所沢市はその中心に位置していることが分かる。この地域と東京とを結び、生活圏として機能させているのが西武鉄道であることを考えると、所沢駅は西武鉄道における要の駅といえるだろう。
所沢市は埼玉県内でも存在感のある都市であり、その人口は、9月末時点で34万2615人、世帯数は17万2471世帯。これは、一般的な地方の県庁所在地を上回る規模である。所沢駅の1日当たりの乗降人員は10万9930人(2024年度)で、西武線の中でも上位7駅に入る。
それだけの規模を持つ駅でありながら、どこか「ターミナルらしさ」が薄く感じられるのはなぜなのか。その理由を探るべく、実際に所沢駅に向かった。
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