読んだ本を「通帳」で管理 全国の図書館が「読書通帳」を導入するワケ(2/3 ページ)
借りた本を通帳のような冊子に記録できるサービス「読書通帳」の導入が、全国の図書館に広がっている。なぜか? 開発元の内田洋行に取材した。
読書通帳がいっぱいになったら「1000円」のおだちん
読書通帳の導入によって、利用者の読書量に変化がみられた自治体も存在する。
愛知県岡崎市の市立中央図書館は、2017年1月に読書通帳を導入した。その結果、同年の児童利用者数は前年比10.2%増(5913人増)、貸出冊数も前年比11.1%増(3万5665冊増)となった。
サービス提供開始時に地元のケーブルテレビや地方新聞で取り上げられた影響も大きいが、オリジナルしおりやトートバッグなどの配布を通じて、周知・利用促進の取り組みを行い、利用者増を実現した。
また、愛知県西尾市の西尾市立図書館は2020年10月、地元の西尾信用金庫との官民連携事業として読書通帳の運用を開始した。2026年2月時点で通帳が27冊目に達した子どももいる。
同図書館では「借りた本を記録する」だけでなく、読書通帳を起点にしたさまざまな取り組みを展開している。同信金は2021年4月から、中学生以下の子どもを対象に「おだちん」という取り組みを開始。1冊分を使い切った読書通帳を同信金の店舗に持っていくと、勉強のお駄賃として1000円が口座に入金される。
図書館では貸出冊数30冊ごとに1回ガチャガチャを回せる「読書通帳ガチャ」を定期的に開催している。景品には文具用品などを用意。中学生以下が対象だったが、2026年3月までの2カ月間で700人ほどが参加した。
さまざまな施策を展開したことで、図書館の貸出冊数は大幅に増加。15歳以下の貸出冊数は導入前が年間23万冊だったが、ここ3年は年間42万冊のペースが続いているという。
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