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66.6億円の大赤字から4年で最高益へ 「ぴあ」は何を変えたのか?(1/4 ページ)

コロナ禍の2022年度に「66億円」もの赤字を計上した、ぴあだったが、そこから逆転し、4年で最高益を記録する。同社のV字回復の要因を解説する。

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 コロナ禍で最も大きな打撃を受けた企業の一つとして、ぴあの名前を挙げることに異論は少ないでしょう。

 イベントの中止や延期、入場制限、払い戻し対応が相次ぎ、人を集めること自体が難しくなったこの時期、同社の主力であるチケッティング事業は大きな打撃を受けました。2021年3月期のぴあは、営業損失62億3100万円、親会社株主に帰属する当期純損失66億6400万円という厳しい決算を余儀なくされています。

 ところが、その数年後、ぴあはV字回復を遂げます。2025年3月期の営業利益は26億3600万円に達し、2026年3月期の営業利益予想も当初の34億円から42億円へ上方修正されています。


ぴあV字回復の舞台裏(画像:ぴあ公式Webサイトより)

 ぴあは、単にアフターコロナによる市場回復の追い風に乗っただけなのか。それとも危機の中で何かを根本から変えたのでしょうか。本記事では、コロナ前、コロナ禍、アフターコロナという3つの局面を振り返りつつ、V字回復の要因を探っていきます。

コロナ前のぴあは、なぜ強かったのか

 まず押さえておきたいのは、ぴあがコロナ前からすでに好調な成長軌道にあったことです。2019年3月期の連結売上高は1799億6900万円、営業利益は13億7700万円、親会社株主に帰属する当期純利益は8億1700万円となり、増収増益を達成しています(参照:ぴあ「2019年3月期 決算短信」)。

 背景にあったのは、国内レジャー・エンターテインメント市場の活況です。音楽ライブ、スポーツ、演劇、展示会といった「コト消費」が盛り上がるなかで、チケット流通の中心を担うぴあには追い風が吹いていました(参照:ぴあ「2018年度のご報告」)。


コロナ前、好調な成長軌道にあったぴあ(画像:ぴあ「2018年度のご報告」より)

 ぴあの強みは、単にチケットを多く売れることだけではありません。大型案件を受託し、販売から入場管理までをさばく運営力を備えている点です。象徴的なのが、2019年のラグビーワールドカップ日本大会です。

 ぴあはチケッティングサプライヤーとして、公式チケットサイトの構築・運営を担い、販売率99%超という高水準で大会を支えました。この経験は、その後の国際イベント受託にもつながる重要な実績になったとみていいでしょう。

 さらに、横浜・みなとみらい地区で自社アリーナ「ぴあアリーナMM」の建設を進めていたことも見逃せません。チケット販売だけではなく、会場そのものを持ち、主催や周辺サービスまで含めて価値を取り込もうとする発想は、コロナ前からすでに芽生えていました。

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