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「金麦」「本麒麟」「クリアアサヒ」が第3のビール→ビールに「昇格」へ……物価高でも各社が「第3のビール」を切り捨て始めたワケ(3/3 ページ)

サントリー「金麦」を筆頭に、これまで格安だった第3のビールを「ビール」へと昇格させる動きが進んでいる。背景には何があるのか。

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ビール市場の競争は、より激化へ

 発泡酒・第3のビールは複雑な税制をかいくぐる飲料メーカーの施策として現れたが、冒頭の通り2026年10月以降は税率が統一されることとなる。

 国はこれまでも統一する方向へと段階的に税率を変更してきた。2020年10月には第3のビールの税率を350ml換算で28円から約38円へと引き上げた一方、ビールの税額を77円から70円に引き下げた。2023年10月には第3のビールを税額約47円の発泡酒(麦芽比率25%未満)と一本化し、ビールの税額は約63円に引き下げた。2026年10月にビールと発泡酒など、ビール系飲料の税額は54.25円に統一される。


金麦同様、「ビール化」が予定されている本麒麟(出所:キリンホールディングス公式Webサイト)

 サントリーは金麦のビール化にあたり、増税分を値上げしつつも価格は可能な限り据え置く方針だ。金麦の350ml缶は150円台前後で販売されていることが多く、160円台になる見込みだ。キリンビールも本麒麟と同等に据え置く。

 各社がビール化を進めるのは、税額統一により価格面での第3のビールの優位性が失われるためだ。また、第3のビールのシェアも2020年ごろの4割ほどから近年では2割ほどまで減少しており、ビール回帰の流れに合わせたと考えられる。

 ビールといえば、アサヒスーパードライやキリンの一番搾り、サントリーのザ・プレミアム・モルツ、サッポロの黒ラベルなどが代表的だ。旧第3のビール勢の参入で競争はさらに激化するだろう。

著者プロフィール

山口伸

経済・テクノロジー・不動産分野のライター。企業分析や都市開発の記事を執筆する。取得した資格は簿記、ファイナンシャルプランナー。趣味は経済関係の本や決算書を読むこと。 X:@shin_yamaguchi_


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