“やる気の押し付け”が新人を壊す? 五月病が生まれる「構造的な理由」:スピン経済の歩き方(6/6 ページ)
約5人に1人は経験したことがあるという「五月病」。管理職はどう対処していけばよいのか。五月病という言葉が生まれたとされる1960年代後半を振り返ってみると……。
「五月病になるのが当たり前」という気持ちで
しかし、多くの会社や管理職は目標設定だ、コーチングだと、新人や若手を「やる気」にさせるのは、自分たちの仕事だと張り切ってしまう。それが過剰な管理や口出しとなって、逆に部下のメンタルを追い詰めていく。管理職や先輩が「やる気」を押し付けるほど、新人や若手は早く燃え尽き、「やる気」が失われるという悪循環を招いているのだ。
一部の中高年層は、最近の若者はメンタルが弱いとかすぐに文句を言うが、そんなおじさんたちの親世代から五月病は存在している。米国にも「Winter Blue」と呼ばれる似た現象がある。理想ややる気に燃えていた若者が急に無気力になる現象は、名前が付いていないだけで、人類社会では昔からあった極めて普遍的な現象なのだ。
「五月病になるのが当たり前」くらいに力を抜いて接したほうが、新人も若手も伸び伸びと働いてくれるかもしれない。
窪田順生氏のプロフィール:
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
7割が「課長」になれない中で、5年後も食っていける人物
「いまの時代、7割は課長になれない」と言われているが、ビジネスパーソンはどのように対応すればいいのか。リクルートでフェローを務められ、その後、中学校の校長を務められた藤原和博さんに聞いた。
やっぱり、すぐ辞める新人は世の中をナメているのか 「倍速退社」の背景にある企業の病
4月の入社後、すぐに退職代行サービスを利用して会社を辞める若者がいる。「そんな人は、ロクな大人にならない」と言いたくもなるだろうが、原因は若者だけにあるわけではなく……。
「辞めたけど良い会社」 ランキング ワースト30社の特徴は?
辞めたけれど良い会社は、どのような特徴があるのか。IT業界で働いた経験がある人に聞いた。
優秀な若手がどんどん辞めていくが、「社内運動会」をやっても防げないワケ
パナソニックが若手社員約1200人を対象に実施した「社内運動会」が話題になっている。「組織間の交流」が目的だったが、若手社員の反応はどうだったかというと……。
