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「体調が悪いのでリモートワークします」 会社としては休んでほしい……どう注意すれば?

当社はリモートと出社のハイブリットワークを採用しています。部署によっては出社日を決めているのですが、出社日に「体調が悪いので在宅勤務します」と申告する社員がいます。人事総務の視点で言えば、出社できないほど体調が悪いのであれば休んでほしいですし、リモートをこのように活用することが当たり前になることに悩んでいます。会社としてどのように注意すればいいのでしょうか?

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回答者プロフィール

佐藤敦規(さとう あつのり)

社会保険労務士。中央大学文学部卒。50歳目前で社会保険労務士試験に挑戦し合格。三井住友海上あいおい生命保険を経て、現在では社会保険労務士として活動。法人企業の助成金の申請代行や賃金制度の作成に携わっている。 社会保険労務士としての活動以外にも、セミナー活動や、「週刊現代」「マネー現代」「プレジデント」などの週刊誌やウェブメディアの記事を執筆。 著書に、『45歳以上の「普通のサラリーマン」が何が起きても70歳まで稼ぎ続けられる方法』(日本能率協会マネジメントセンター)、『リスクゼロでかしこく得する 地味なお金の増やし方』『おじさんは、地味な資格で稼いでく。』(以上、クロスメディア・パブリッシング)などがある。


Q: 当社はリモートと出社のハイブリットワークを採用しています。部署によっては出社日を決めているのですが、出社日に「体調が悪いので在宅勤務します」と申告する社員がいます。人事総務の視点で言えば、出社できないほど体調が悪いのであれば休んでほしいですし、リモートをこのように活用することが当たり前になることに悩んでいます。会社としてどのように注意すればいいのでしょうか?

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「体調が悪いので在宅勤務します」 どう注意する?(提供:ゲッティイメージズ)

「体調が悪いので在宅勤務します」 どう注意する?

A: ハイブリッドワークにおける「体調不良時の在宅勤務」は、法律で明確に線引きできる問題ではありません。原則として、各社のリモートワーク規定に基づいて運用していくことになります。

 今回のケースで気になるのは、出社日の当日になって「在宅勤務にします」と切り替える運用が常態化することです。この場合、リモートワーク規定に「在宅勤務に切り替える際は事前に上司へ連絡し、許可を得ること」といった一文を加えておくことが有効です。事前申請と上司判断を運用ルールとして組み込むことで、当日の在宅勤務への切り替えが慣例化することを防げます。

 そもそもハイブリッドワークを運用している会社では、誰がいつ出社し、いつリモートで働くかを事前に決めていることが多いはず。そうでなければ、対面での打ち合わせやチームでの業務が効率的に組み立てられません。当日になって「在宅勤務にします」という申告が続けば、会議の進行や業務の連携に支障が出てしまいます。こうした事態を防ぐためにも、当日の切り替えに歯止めをかける一文を、規定に加えておく必要があります。

 ただし、ルールを厳格に運用することが、必ずしも最適な対応とは限りません。「体調が悪いなら休む。出社できる体調なら出社する」と一律に決めてしまうと、かえって会社にとってマイナスになる場面があるからです。

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一律に決めてしまうと、会社にとってマイナスになる場面も(提供:ゲッティイメージズ)

 例えば、納期が迫っている時期に、軽い体調不良を抱えた社員がいたとします。出社するほどの体調ではないけれど、休んでしまうと納期に響く。こうした場面で、本人が「在宅勤務でなら仕事を進められる」と希望することは十分にあり得ます。こうした個別の事情については、規定で一律に判断するよりも、上司が状況を見て柔軟に対応するほうが現実的です。

 つまり「通常時に体調不良になった場合は、無理せず休暇を取ってもらう」「業務が立て込んでいる時期や周囲への感染リスクがある場合は、本人の希望に応じて在宅勤務を認める」といった形で、状況に応じた使い分けを許容する運用が望ましいでしょう。ルールで一律にしばるのではなく、規定を整備した上で、上司が個別判断する余地を残しておくことがポイントです。

 ハイブリッドワークは、運用次第で組織の柔軟性を高める制度にも、ルールが形骸化する温床にもなり得ます。「事前申請のルール化」と「上司の柔軟な判断」、この2つをそろえておくことが、制度を健全に機能させる鍵といえます。

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