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ソニー過去最高益の裏で進む半導体リスク 十時CEOが語る「TSMC提携」とフィジカルAIへの布石(1/2 ページ)

AI需要の急拡大によって、半導体メモリーの供給不足が深刻化している。ソニーグループの十時裕樹CEOは、経営方針および業績に関する説明会で、PS5の価格戦略やメモリー確保の状況に加え、TSMCとの提携による次世代投資の狙いについても言及した。十時CEOの発言を基に、その要点をまとめた。

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 ソニーグループは5月8日、グループの半導体事業を担うソニーセミコンダクタソリューションズと、Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited(TSMC)が、次世代イメージセンサーの開発・製造に関する戦略的提携に向けた基本合意を締結したと発表した。

 この提携を受け、ソニーセミコンダクタソリューションズが支配株主となる合弁会社の設立や、熊本県合志市にあるソニーの工場内への生産ライン構築も検討している。

 ソニーグループの十時裕樹CEOは、同日開催した経営方針および業績に関する説明会で「従来のモバイルイメージセンサーに加えて、フィジカルAIをはじめとする将来の需要に備える面でも、合弁会社設立には大きな意味がある」と話す。

 イメージセンサー業界をリードする同社が今、TSMCと提携する狙いとは。その背景には、将来の需給を見据えた「持たざる戦略」への転換がある。

 説明会では、十時CEOが今回の提携の狙いを語った。

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ソニーグループは5月8日に「経営方針および業績に関する説明会」を実施した(編集部撮影)

TSMCとの合意、狙いは? フィジカルAIへの備え

十時CEO イメージセンサー業界をリードする高い設計技術を持つソニーと、世界最高水準の半導体プロセス製造技術を持つTSMCが組むことで、イメージセンサーの技術競争力を大きく高めることを狙っています。

 当社は垂直統合型(IDM)で、イメージセンサーの研究開発から製造までを一貫して行ってきました。しかし、設備投資負担を抑えながら収益性を維持・向上させるには工夫が必要です。そのため、自社工場と外部委託を組み合わせた「ファブライト」方式の検討を進めており、今回の合意はその第一歩と捉えています。

 これは、従来のモバイル用イメージセンサーに加えて、フィジカルAI需要の拡大への備えでもあります。フィジカルAIにおいて、イメージセンサーが果たす役割は大きいです。TSMC側にも、この将来の需要に対して共同で取り組みたい意図があると考えています。

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ソニーグループ代表執行役 社長の十時裕樹CEO (出所:経営方針および業績に関する説明会のキャプチャー)

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