連載
なぜ外資は「高級ホテル」ではなくビジホを増やすのか 日本人の旅行スタイルに異変:スピン経済の歩き方(4/6 ページ)
外資系ホテルチェーンが相次いで日本にビジネスホテルをオープンしている。なぜこのタイミングでビジネスホテルなのか。その理由を探ると……。
「ビジネスホテル観光」を選ぶことが多い日本人
観光庁が2026年2月に発表した「宿泊旅行統計調査」(2025年の年間速報値)を見ると、その現実が浮かび上がる。
同調査によれば、日本人旅行者の延べ宿泊者数は4億7561万人泊で、前年に比べて3.8%減少してしまった。人口ボリュームゾーンであり、観光消費を支えてきた「団塊の世代」が後期高齢者にさしかかって宿泊旅行を控えるようになったことも影響しているとみられるが、注目すべきは「宿泊施設の稼働率」である。
2025年の客室稼働率を施設タイプ別に見ると、最も高かったのはビジネスホテルで75.3%だった。シティホテル(74.2%)を上回り、リゾートホテル(56.9%)や旅館(38.4%)との差も大きかった。
訪日客の中でもバックパッカーやファミリー層は、旅行費用を切り詰めるためにビジネスホテルを選ぶことはよく知られているが、日本人の場合、それ以上の傾向を示すデータがある。
データ販売や調査代行などを手掛けるナビット(東京都千代田区)が2023年4月に実施したホテルに関する調査によると、全国の男女1000人に聞いた「よく利用するホテル」で最も多かったのは「ビジネスホテル」(30.3%)だった。
「出張利用が多いからではないか」と思うかもしれないが、そうではない。調査対象者にホテルを利用する理由を尋ねたところ、「出張・ビジネス」と回答したのは8%しかいない。つまり、ビジネスホテルをよく利用すると答えた人の多くは、観光やレジャー目的で利用していることになる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「チラシを配っても、家なんて売れないでしょ」 それでも、オープンハウスが“路上営業”を続ける理由
「チラシ配りは非効率では?」と見られがちなオープンハウスの路上営業。しかし実際には成約の3割を生み、ネット未掲載物件との出会いもある。DX化も進む現場の実像と、その合理性に迫る。
「男女混合フロア」のあるカプセルホテルが、稼働率90%の理由
渋谷駅から徒歩5分ほどのところに、ちょっと変わったカプセルホテルが誕生した。その名は「The Millennials Shibuya」。カプセルホテルといえば安全性などを理由に、男女別フロアを設けるところが多いが、ここは違う。あえて「男女混合フロア」を取り入れているのだ。その狙いは……。
『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』――最も高い家に住んでいるのは? 査定してみた
国民的アニメの主人公は、どんな家に住んでいるのでしょうか? 『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』の自宅を査定したところ……。
「年収700万円」の人が住んでいるところ データを分析して分かってきた
「年収700万円」ファミリーは、どんなところに住んでいるのでしょうか。データを分析してみました。

