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伊藤忠商事や三菱ケミカルなど16社が参画 大手企業の「暗黙知」を活用する新プロジェクト

ストックマークは5月14日、企業の秘匿データや暗黙知をAIが学習・活用できる形式に変換する「AI-Ready化」の実証実験を開始すると発表した。伊藤忠商事や三菱ケミカルなど16社が協業するプロジェクトの狙いとは?

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 各社が生成AI活用を急ぐ一方、現場からは「自社の実務では使えない」といった声が寄せられるケースも多い。国産生成AI基盤の開発などを手掛けるストックマーク(東京都港区)の林達CEOは「生成AIは今まで公開データを学習してきた。ビジネスでの生成AI活用においては、企業内に眠る『非公開データ』の学習・活用が急務となっている」と指摘する。

 しかし、製造業などにおいては「図面やマニュアルなど、そのままではAI活用が困難な非構造化データとして管理されている」「熟練者のノウハウが暗黙知化しておりドキュメント化されていない」といった課題がある状況だ。

 こうした状況を受け、ストックマークは5月14日、企業の秘匿データや暗黙知をAIが学習・活用できる形式に変換する「AI-Ready化」の実証実験を開始すると発表した。

 プロジェクトでは、伊藤忠商事や三菱ケミカルなど16社が協業する。各社が個別にテーマを設定し、AI-Ready化を推進。その結果得られたAI-Ready化のノウハウを一般公開することを目指す。

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伊藤忠商事や三菱ケミカルなど16社が協業(編集部撮影)

企業の非公開データを活用 機密はどう守る?

 林CEOはプロジェクトについて「まずは企業内のデータをAIが学習しやすい、検索しやすいようにすることが大切」と説明する。「ExcelやPDFのようなドキュメントデータや暗黙知をいかにAIに入れていくかというのがポイントだ」(林CEO)

 プロジェクトでは、以下の3点を一貫して整備する。

  • データ構造化:図面、帳票、暗黙知を、AIが意味を理解できる論理構造へ変換
  • 品質・ガバナンス:機密保護と精度検証を両立させる管理基盤を構築
  • 学習サイクル:現場フィードバックを反映し、継続的にAIを更新する仕組みを実装

 各企業の社内データを活用することから、社会に還元する知見と、各社の競争力に直結する情報は明確に区別する。林CEOは「データ加工工程や標準的プロセスなど、他社でも活用可能な知見を公開領域とする。一方、現場データや製造ノウハウなど企業の競争力、知財、安全性に直結する部分は非公開領域とする」と説明する。

 プロジェクトは今後半年をかけて、各社で実証を進める。11月に各社から成果を集め、2027年3月末までに取りまとめながら、成果を公開していく見通しだ。

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