2015年7月27日以前の記事
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働く高齢者の8割超「誰かの助けが必要」 DXの裏で深刻化する「デジタルの壁」問題、乗り越える「2つの方法」は?(4/4 ページ)

働くシニア世代を悩ませるのが、DX推進によるデジタル化だ。業務遂行にソフトウェアが欠かせないインフラとなる中、今後も増加が見込まれる働く高齢者にとって“働きやすさ”を実現するために必要な考え方とは?

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「やさしさ」に頼らず、仕組みで解決する

 SmartHRでは、提供するサービスにおいて「視覚情報の最適化」と「やさしい日本語」の対応に取り組んでいる。前者は「文字やボタンが見つからない」という見え方の壁に、後者は「言葉の意味が分からない」という理解の壁に、それぞれ仕組みで応えるアプローチだ。

 視覚情報の最適化は、社内の弱視メンバーが当事者として開発に参画したことで生まれた仕組みだ。裸眼でも眼鏡をかけても文字を読むのが困難な視力レベルでテストを実施し、高コントラストなデザインやカラーユニバーサルデザインを実装した。

 やさしい日本語は外国人労働者向けの仕組みだ。同社が扱う人事労務領域は、労務手続きや年末調整など、法律や制度に基づくため難解な用語が多い。「やさしい日本語バージョン」では情報量を通常の3分の2から半分に調整し、難しい漢字を避けることで、誰にとっても読みやすく理解しやすい文章に変更した。

 こうした仕組みは、当初対象としていなかった高齢者にとっても有効だった。坂巻氏はその気付きを次のように話す。

 「高齢者は、言葉や漢字自体はもちろん知っている。しかし、視力の低下により、画数の多い漢字が見えづらくなってしまう。視覚情報を最適化し、やさしい日本語にすることで、結果的に高齢者にとっても使いやすくなるという効果を発揮した。アクセシビリティの設計には、こうした波及性がある」(坂巻氏)

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アクセシビリティの設計には波及性がある(提供:ゲッティイメージズ)

 特定の誰かのために作った仕組みが、結果として多くの人を支える。この視点に立ち戻ることが、DXを推進しながら、本当の意味で高齢者を含む誰もが「働きやすい環境」を考える上でのヒントになるかもしれない。

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