コラム
ソニーもパナも変わる中、三菱電機が「家電」を続ける理由:家電ビジネス(2/3 ページ)
ソニーやパナソニックがB2Bやエンタメへ軸足を移す中、三菱電機は今も家電を重視している。背景にあるのは、重電技術を生かした高付加価値戦略と、“家電がブランドを支える”という独自の考え方だ。
三菱電機が家電を続ける最大の理由の一つはブランドイメージの維持です。人工衛星や発電所は社会にとって不可欠ですが、一般消費者がその恩恵を直接「三菱電機のロゴ」とともに実感する機会は多くありません。キッチンやリビングに三菱電機の製品があることは、企業ブランドを一般家庭に浸透させる重要な鍵となっています。
また、近年のスマートハウスの進展により、家電の役割は変化しています。エアコンや給湯器(エコキュート)は、エネルギーマネジメントという観点で見れば、住宅というインフラの末端デバイスです。三菱電機が得意とする電力制御技術や省エネ技術を家庭内で完結させるためには、家電という出口を持っていることが大きな強みとなります。
三菱電機の家電部門は、インフラ事業に比べて利益率が劇的に高いわけではありませんが、安定した買い替え需要が見込める収益源として機能しています。ビル空調(B2B)と家庭用エアコン(B2C)でコンプレッサーやモーターの基幹技術を共通化できるため、開発・生産コストの最適化が図りやすいという構造的メリットもあります。
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