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考えるSaaSは死に、SoRが生き残る──急成長中Sansan「Contract One」から読み解くリーガルテックの明暗(4/4 ページ)
契約業務系のリーガルテックは、大きく分けて「契約レビュー」と「契約管理」の2つ。このうち、契約レビューは生成AIの影響が早期に表れたSaaS領域の一つだ。明暗を分けた線は、どこにあるのか。
考えるSaaSと、覚えているSaaS
SoRがSaaSの主戦場に戻るとき、勝敗を分けるのは正本の精度、網羅性、そして機械可読性だ。この3つを満たす記録だけが、エージェントの第一参照先になる。
Sansanの狙いは、Sansan、Contract One、Bill Oneを並べた「商いの流れ」を、名刺交換から契約、請求書受領・発行、経費精算・債権管理まで一気通貫の記録として握ることだ。尾花氏が見据えるのは、契約管理を法務の話に終わらせず、事業の取引データそのものを抱え込みにいく構図である。
もっとも、Sansanの賭けは盤石ではない。契約データベースの構築には、紙のスキャンを含む地道なオペレーションコストがかかり、CRMやERPを抱えるSoR大手が契約の領域に降りてくる可能性もある。問われるのは、エージェントに最初に選ばれる情報源であり続けられるかどうかだ。
単体の判断支援機能はAIによる代替圧力を受ける一方、記録を押さえた企業に次の勝負が始まる。考えるSaaSと、覚えているSaaS──分業の線は、もう引かれ始めている。
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