2015年7月27日以前の記事
検索
インタビュー

「二子玉川ライズ S.C.」が3年連続で最高売上 玉川高島屋との競争で、何を変えたのか(6/6 ページ)

2026年に開業15周年を迎えた二子玉川ライズ・ショッピングセンターが、3年連続で過去最高の売上高を更新した。高所得層が多い世田谷区に位置し、駅直結の利便性を持つ同センターでは、どんな施策で売上増につなげたのか。取材したところ……。

Share
Tweet
LINE
Hatena
-
前のページへ |       

「玉川高島屋」との差別化は?

 継続的な集客施策によって成果を上げている二子玉川ライズ S.C.。とはいえ、集客を生み出し続けるためには、絶えず変革が求められるという。

 2026年度には、開業当初から掲げていたコンセプト「My style My place(マイスタイル・マイプレイス)」を「いつものくらしを、ワンダライズ - Wonderise the Commodity -(ワンダライズ・ザ・コモディティ)」へ刷新した。

 「これまでは、自身の生活スタイルを持ったお客さまが、それぞれに合った使い方をしていただけることを目指してきました。今後は、ここにしかない“驚き”や日常の“ワクワク感”を提供できる場所を作っていきます」

 刷新の背景には、ショッピングモールに足を運ぶ機会が減っているという消費者行動の変化や、近隣の玉川高島屋の動向などがある。二子玉川ライズ S.C.と比べて高価格帯のテナントが多い玉川高島屋は、いわゆる“ハレの日”需要が強い。ただ、近年は大型のユニクロが開業するなど、“日常使い”の顧客も取り込み始めている。


近隣の「玉川高島屋」では、“日常使い”にも注力し始めた(出典:高島屋、及び東神開発のプレスリリース、以下同)

現在、本館食料品フロアはリニューアルの真っ最中。日常からハレの日まで全ての食を担う「商圏NO.1食料品フロア」を目指す

 玉川高島屋の本館食料品フロアでも、同様の動きがある。日常からハレの日まで全ての食を担う「お客様に愛される商圏NO.1食料品フロア」をコンセプトにリニューアルが進行中で、2027年6月にグランドオープン予定だ。百貨店と専門店が一体となり、品ぞろえやサービスを充実させた売場づくりを目指すという。

 直近の玉川高島屋の売上高を見ると、2026年3月は前年比13.4%増、4月は同4.5%増、5月は11.3%増と好調が続いている。そうした中、二子玉川ライズ S.C.ではどうやって玉川高島屋と価値をすみ分けていくべきか、社内やオーナー各社も含めて議論を重ねてきたという。

 「結果として、『特別』か『日常』かの二択ではなく、『驚き』『発見』『ワクワク感』といった別軸を追い求めることが大事ではないかと結論づけました。駅近で便利だから、買いたいものがあるから。そうした来店ももちろん歓迎していますが、目的がなくフラっと立ち寄っても何かしらの楽しさがある。そうした場でありたいと考えています」

 開業15周年を迎え、二子玉川ライズ S.C.は次の変革を着々と進めている。

著者プロフィール:小林香織

 1981年生まれ。フリーランスライター・PRとして、「ビジネストレンド」「国内外のイノベーション」「海外文化」を追う。一般社団法人 日本デジタルライターズ協会会員。エンタメ業界で約10年の勤務後、自由なライフスタイルに憧れ、2016年にOLからフリーライターへ転身。その後、東南アジアへの短期移住や2020年から約2年間の北欧移住(デンマーク・フィンランド)を経験。現地でもイノベーション、文化、教育を取材・執筆する。2022年3月からは東京拠点。

 関連サイトはこちら


【注目】ITmedia デジタル戦略EXPO 2026夏 開催決定!

トライアルのDX経営とは

【開催期間】2026年7月8日(水)〜8月5日(水)

【視聴】無料

【視聴方法】こちらより事前登録

【概要】本講演では、トライアルが推進してきたDX経営の取り組みについて、実例を交えながら紹介します。店舗で収集したデータを活用した売り場づくりや、インストアサイネージによる顧客接点の強化、パートナー企業との共創による新たな価値創出など、テクノロジーを事業成長につなげる実践事例を解説。小売業におけるDX推進のヒントをお届けします。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

前のページへ |       
ページトップに戻る