「またAIか」と思ったら違った トヨタやクボタが“ゲームエンジン”に注目する理由:スピン経済の歩き方(5/5 ページ)
モノづくり産業をはじめ、多くの分野で注目されているゲームエンジン。米国発のゲームエンジン「Unity」を活用したソリューション開発を手掛けるイノワークスの代表取締役CEO・石林氏に、その可能性を聞いた。
日本企業の生産性向上に貢献
裏を返せば、ゲームエンジンを活用して企業ごとの課題に応じたソリューションを開発する市場は、今後大きく成長する可能性があるということでもある。そこで石氏は自動車メーカー内部で実績のあるこの技術を幅広い分野で活用できるように「MODEL VISTA」などの開発に取り組んでいる。ゲームエンジンを活用すれば、日本企業はもっと成長できる、と石氏は言う。
「そう言われてもどう活用すればいいか分からない」と悩む企業も多いだろう。しかし活用方法は企業によって多種多様で、石氏が想定していなかったようなユニークな使い方をする企業もあるという。
カギになるのは、「顧客との深い対話」だ。
「ゲームエンジンは、活用方法次第でさまざまな可能性を秘めています。最近はAIも組み込まれていますので、デザイナーや開発者の頭の中にあるイメージをわずか数分でディスプレイやVR上に忠実に再現できるようになっています。われわれは顧客の要望に合わせてそのようなツールをカスタマイズするわけですが、実際に使っていただく際には、想定していなかった使い方をされることもあります。驚きがある一方、ツールの可能性がさらに広がったと感じます」(石氏)
AIもゲームエンジンもどんなに高性能であっても「技術」にすぎない。それを生かせるかどうかは、人間次第なので、可能性は無限に広がっている。
「ゲームエンジン? うちの会社じゃあ何の役にも立たないよ」なんて他人事の会社こそ、この技術を活用すれば働き方がガラッと変わり、劇的に生産性向上するかもしれないのだ。
窪田順生氏のプロフィール:
テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで300件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。窪田順生のYouTube『地下メンタリーチャンネル』
近著に愛国報道の問題点を検証した『「愛国」という名の亡国論 「日本人すごい」が日本をダメにする』(さくら舎)。このほか、本連載の人気記事をまとめた『バカ売れ法則大全』(共著/SBクリエイティブ)、『スピンドクター "モミ消しのプロ"が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受
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