コラム
池袋は本当に“一人負け”なのか 新宿・渋谷との比較で見えた街の個性(5/5 ページ)
最初に「副都心」に定められた池袋・新宿・渋谷の中で、池袋は“一人負け”と言われることがある。それはなぜなのか?
池袋が目指すべき方向性
しかし、池袋にも変化の兆しがある。西武池袋本店が、「池袋の逆襲」という広告を西武鉄道の池袋駅に出したのである。西武池袋本店は2026年に、リニューアルオープンする予定だ。
新宿や渋谷が、行政機関や新興企業が集まる街として存在感を強める中で、池袋は多くの人が集まり、買い物や飲食を楽しみ、仕事帰りにも気軽に立ち寄れる街であり続けている。確かに、新宿や渋谷と比べると、行政やオフィス街としての印象は強くない。ただ筆者は、池袋の価値は「人々のための街」として機能している点にあることだと考えている。
新宿や渋谷が、「行政」や「ビジネス」の機能を強めてきた街だとすれば、池袋は「消費」や「生活」を支える街である。働くためだけの街ではなく、買い物をし、食事をし、家へ帰る途中に立ち寄ることができる、人々の日常に近い街なのだ。
池袋は、新宿や渋谷と同じ物差しで比べられることで、「負けている」と言われてきた。しかし本来、街の価値はオフィスの数や再開発の華やかさだけで決まるものではない。
駅の利用者数が示しているように、池袋には今も多くの人が集まっている。そして、その多くは単なる通過客ではなく、買い物や食事など生活の一部として池袋を利用している。そう考えると、池袋は決して「負けている」わけではなく、新宿や渋谷にない価値を提供している、個性あふれる街なのである。
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