毎月280件の改善案、ラインごとの損益公開 売上高過去最高の「無線機メーカー」を支える工場の仕組み(1/4 ページ)
無線機を国内で作り続けるアイコムの工場には、社員全員が毎月1件の改善提案を出し、ラインごとに損益が見える独自の生産方式が根付く。人手不足の時代に、改善が途切れず、現場がコストを自分ごとにする仕組みを取材した。
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スマートフォンや衛星通信が広がる中でも、業務用無線機の需要は底堅い。世界約180の国・地域で製品を展開する無線機メーカーのアイコム(大阪市)は2025年3月期に売上高374億円と過去最高を更新した。
前編では、スマホや衛星通信が普及した今も業務用無線機が選ばれ続ける理由を、同社の中岡洋詞社長に聞いた。後編では、その製品づくりを支える生産現場に焦点を当てる。
製造を担うのは、1988年設立のアイコムの子会社、和歌山アイコム(和歌山県有田川町)だ。海外へ輸出する製品を含め、全製品を国内で生産している。
特徴的なのは、生産現場で働く社員一人一人がコストや利益を意識する仕組みである。ラインごとの採算を毎日見える化し、全社員が毎月、工場の改善案を提出する。人手不足や原材料高騰に多くの製造業が悩む中で、なぜ改善が途切れないのか。その背景にある独自の仕組みを、和歌山アイコムの田中誠一郎社長に聞いた。
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