フジクラの「保守的見通し」とは何だったのか 業績予想という制度の盲点(1/3 ページ)
フジクラの株価が乱高下している。その原因はそれぞれ、企業、投資家、そして情報開示のシステムそのものにある。
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筆者プロフィール:古田拓也 株式会社X Capital 1級FP技能士
FP技能士センター正会員。中央大学卒業後、フィンテックスタートアップにて金融商品取引業者の設立や事業会社向けサービス構築を手がけたのち、広告DX会社を創業。サム・アルトマン氏創立のWorld財団における日本コミュニティスペシャリストを経て株式会社X Capitalへ参画。
フジクラの株価が乱高下している。
データセンターや通信インフラを支える電線などを製造するフジクラの株価は1カ月で半値に沈み、そして連日のストップ高で大半を取り戻した。
発端は5月14日。フジクラは2027年3月期の連結純利益を前期比1%減の1560億円と見込んだ。これが市場予想の平均(約1955億円)を2割も下回り、株価はストップ安となった。
同社はAIデータセンター向け電線メーカーの主役として、5月には高値7933円を付けたが、5月20日には3888円へと半値まで叩き落とされるのである。
ところがそこから1カ月後の6月18日、フジクラは一転して業績予想を大幅に上方修正する。純利益は1560億円から2290億円(前期比46%増)へ。「減益」が一夜にして「大幅増益」へと書き換わったのだ。これはハイパースケーラー(クラウド大手)から想定外の大型受注が決まったことと製品単価の上昇、そして水素不足の影響緩和が噛み合ってのこととフジクラは説明した。その結果、株価は2営業日連続のストップ高となった。
市場では、減益予想が出た段階で株式を手放す決断をしたケースも見られた。そのような投資家からすれば、たった1カ月で当初予想を撤回することに不信感を持つのもうなずける。
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