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静岡ローカルチェーン「さわやか」は、なぜ成長を続けられるのか? ハンバーグを売るだけではない“非常識な経営”の裏側(4/7 ページ)

静岡県内のローカルチェーンとして絶大な人気を誇る「炭焼きレストランさわやか」。数時間待ちは当たり前の同店は、なぜこれほどまでに多くの人を引き付けているのか。

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なぜ「静岡県内」にしか出店しないのか

 何度も触れたように、さわやかの最大の特徴は静岡県内にしか出店していないことです。


同社公式Webサイトを基に筆者作成

 同社には県外からも多数の出店オファーが来ているそうですが、そのいずれにも応えずに、ひたすら静岡県内だけにこだわって店舗展開しています。静岡に行かないと食べられないという希少性が、結果的にさわやかのブランドを作り出しているのです。私の知る、あるデベロッパーも「愛知県内への出店なら、隣県なので可能性があるのでは」と打診したところ、丁重にお断りの連絡があったそうです。

 同社が県内出店にこだわる理由は、ハンバーグの品質にあります。商圏を広げすぎると、ハンバーグの質を担保できなくなってしまいます。

 同社は今でこそ炭焼きのげんこつハンバーグが特徴ですが、以前は違ったそうです。具体的には、数多くの商品を扱う、いわゆる「ファミリーレストラン」でした。しかし、ある時、創業者・富田重之氏に手紙が届きます。


創業者に届いたという手紙(出所:同社公式Webサイト)

 常連からだったという手紙は「私が小学生のころのさわやかは、夢のあるおとぎの国のような楽しいお店でした。テーブル、椅子、働く人や食べ物がとにかく明るくて、踊っているように見えました」という書き出しから、現在の店に対する失望がつづられていたといいます。

 店を拡大し、順調に見えていた一方で、同社が大切にすべき品質とサービスがおろそかになっていたことを、手紙が教えてくれたのです。富田氏はこの手紙を「天使からの手紙」と呼び、あらためて創業の原点に立ち返ることを決めました。

 これを機に「幅広いメニューを廃止し、ハンバーグに経営資源を集中させる」「従業員の調理技術、接客トレーニングに力を注ぐ」「拡大よりも品質を選ぶ」方向にかじを切りました。

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