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静岡ローカルチェーン「さわやか」は、なぜ成長を続けられるのか? ハンバーグを売るだけではない“非常識な経営”の裏側(5/7 ページ)

静岡県内のローカルチェーンとして絶大な人気を誇る「炭焼きレストランさわやか」。数時間待ちは当たり前の同店は、なぜこれほどまでに多くの人を引き付けているのか。

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さわやかは「ハンバーグを食べるだけの店」ではない

 さわやかは「ハンバーグそのもの」はもちろん「ハンバーグを食べる体験」も提供しています。

 例えば、目の前でスタッフが俵型のハンバーグをカットして、鉄板に「ジューッ」と押し付けるライブ感。食欲がそそられ、会話のきっかけにもなります。子どもたちの「うわー」という歓声、店内の活気。こうしたことすべてがさわやかの提供する特別な体験です。また、お願いすると小さな鉄板を持ってきてくれます。これを使って、小さく切ったハンバーグを自分で焼いて、好きな焼き加減で食べられるのです。

 さらに同社ではタッチパネルではなく、メニューブックを見て、スタッフに口頭で注文をする昔ながらの方法を採用しています。配膳ロボットもいません。現場の声から開発したという、独自の手押しカートを使って配膳するのも、さわやからしい取り組みです。


さわやかの「ハンバーグとステーキ」(出所:さわやか公式Webサイト)

 一見するとDXが進む競合と比べて「遅れている」と映るかもしれません。しかし同社ではこれこそ、生き残るための「さわやかの独自性」と考えています。

 その他、私がうれしかったのは、店員さんが「カンパイ」をしてくれたことです。店員さんは小さなカップをエプロンに忍ばせています。ドリンクを頼むと「何かお祝いすることはありませんか」と聞いてくれ、例えば「では今日さわやかに来れたことを祝いたい」と伝えると「カンパーイ」と一緒に祝ってくれました。

 大げさにカンパイをするわけではありません。小さな声で、周りのテーブルも気付かないくらいなのですが、こちらはかなり盛り上がります。こんな小さな気遣い、ちょっとしたやりとりこそが、さわやかのリピーター作りのキモなのだと感じました。

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