2015年7月27日以前の記事
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オフィスの複数拠点化で陥る「2つの落とし穴」 総務の「用務員化」を防ぐ仕組みとは?「総務」から会社を変える(1/3 ページ)

昨今、出社回帰や事業拡大、M&Aなどを背景に、オフィスの在り方を見直す企業が急増している。総務が複数拠点の運用において陥りがちな2つの「落とし穴」を明らかにし、具体的な解決策を解説する。

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 昨今、出社回帰や事業拡大、M&Aなどを背景に、オフィスの在り方を見直す企業が急増している。これまで1フロアで完結していたオフィスを複数フロアへ拡張したり、別エリアにサテライトオフィスや拠点を新設したりしている。

 働く場所の選択肢が増えることは、従業員のエンゲージメント向上や業務効率化につながる一方で、総務担当者にとっては新たな試練の始まりでもある。「離れた拠点の運用・管理が煩雑になる」「拠点間でコミュニケーションやカルチャーの分断が生じる」といった課題に、複数拠点を持ち始めた企業の多くが直面している。

 今回は、総務が複数拠点の運用において陥りがちな2つの「落とし穴」を明らかにし、物理的な距離を縮めるIT活用法、カルチャーを分断させないための総務の働きかけとマインドセットについて、具体的なアプローチを解説する。


複数拠点の課題、総務はどう解決する?(出所:ゲッティイメージズ、以下同)

複数拠点化によって生まれる2つの「落とし穴」

 1つのフロアに全社員が収まっていた場合、総務の管理は「目視」と「その場の空気感」で成り立っていた。備品の過不足やオフィスの乱れ、社員の困りごとなどは、フロアを見渡せば自然と察知できた。

 しかし、管理対象が複数フロアや別拠点へと広がった瞬間、目視による管理は完全に崩壊する。ここに複数拠点運用の落とし穴がある。

 1つ目の落とし穴は、目視できないことによる「ブラックボックス化」だ。別のフロアや遠隔の拠点で何が起きているのか、総務が把握できなくなってしまう。その結果、特定の拠点だけで独自のローカルルールが形成され、全社的なガバナンスが効かなくなる。

 2つ目の落とし穴は、総務担当者の「業務過多」と「用務員化」だ。拠点が増えるたびに、総務スタッフが各所を走り回り、消耗品の発注や郵便物の仕分け、電球の交換といった物理的な作業に追われてしまう。これでは、本来総務が果たすべき「戦略的な職場環境の構築」に時間を割けない。

 複数拠点化に伴い、総務の役割は「直接手を動かして管理する人」から「どこでも快適に働けるインフラと仕組みをデザインする人」へとシフトしなければならない。現場の自走を促しつつ、全社的な統合性を保つための「仕組み作り」こそが、複数拠点を抱える総務に求められている。

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