価格転嫁「全くできず」約2割 中東情勢に苦しむ企業のホンネ:名古屋商工会議所が調査
名古屋商工会議所の調査によると、中東情勢の緊迫化による影響を受けている企業は76.4%に上った。原油や原材料価格の高騰が続く中、調査からは調達難や価格転嫁に苦しむ企業の実態が浮かび上がった。
中東情勢の緊迫化は、日本企業に大きな影響を与えている。名古屋商工会議所が、中東情勢の緊迫化による影響の有無について調査したところ、全体の76.4%が「影響あり」と回答した。このうち32.2%は「大きな影響を受けている」とした。
業種別に見ると、運輸業は96.5%、製造業は88.3%、建設業は87.5%が「影響あり」と回答した。
では、具体的にどのような影響が出ているのか。調査からは、深刻な調達難と、思うように進まない価格転嫁に苦悩する企業の実態が浮かび上がってきた。
不足する資材、進まぬ価格転嫁 企業を苦しめる実態
仕入れ・調達面の影響としては「入手可能量の減少」が65.5%、「納期の遅れ」が52.1%と過半数に達した。「調達の停止」も29.7%の企業で生じており、物不足が深刻化している状況が見受けられる。また「価格面の影響」(仕入れ価格の上昇)が発生していると回答した企業は92.7%に上った。
仕入れ・調達面、価格面ともに影響が大きかった品目としては「石油化学由来の原材料・部材・商品」が挙がった。特に価格面では「石油化学由来の原材料・部材・商品」の価格が2割以上上昇したと回答した企業の割合は72.0%に上った。
こうした影響への対策を講じている企業は31.7%だった。しかし、その効果を実感している企業は全体の7.1%にとどまった。対策の内容については「価格転嫁の実施」が最も多く68.9%となっている。
一方で、コスト上昇分の価格転嫁について「全くできていない」「2割未満」「2割以上5割未満」とした企業は合わせて59.2%となり、過半数を占めた。回答した企業からは「価格交渉に応じてすらもらえない」「9月以降の価格改定を検討しているもののコスト上昇分をすべて転嫁することは難しい」といった声が寄せられた。
調査は5月12日〜29日にインターネットで実施。回答企業は1446社。
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