【全東信の破産】経産省、中小企業をスピード支援 4つの施策、内容は?
カード早期決済代行を手掛ける全東信の破産を受け、経済産業省が事業者支援に乗り出した。4つの支援策を紹介する。
クレジットカード早期決済代行を手掛ける全東信(大阪市)の破産手続き開始を受け、飲食店を中心に影響が拡大している。通常、カード決済の売上金が店舗に入金されるまで数週間かかり、企業は仕入れや人件費などの運転資金の確保が課題だった。全東信は、入金分を立て替えて数日で振り込むことで、売り上げの素早い現金化に対応していた。
全東信の破産手続き開始を受けて、経済産業省の赤澤亮正大臣は「影響を受ける中小企業や小規模事業者は大変不安だろう。資金繰りへの影響緩和などの対策を講じることが極めて重要だ」と7月10日の会見で述べた。
経産省は同日、全東信を巡る事態によって影響を受ける中小企業や小規模事業者に対して、資金繰り支援策を実施すると発表した。4つの施策を以下にまとめる。
支援策1:特別相談窓口の設置
日本政策金融公庫や商工組合中央金庫など、全国378カ所の政府系金融機関に「特別相談窓口」を設置する。
支援策2:「セーフティネット貸付」の要件緩和
日本政策金融公庫などが実施する「セーフティネット貸付」(経営環境変化対応資金)の貸し付け要件を緩和する。同制度は、社会的・経済的な環境変化により一時的に業績が悪化しているものの、中長期的に回復が見込まれる事業者が対象だ。
セーフティネット貸付を利用するには「直近3カ月の売上高が、前年同期比または前々年同期比で5%以上減少した場合」などの要件がある。この要件を緩和し、全東信の破産手続き開始により影響が懸念される中小企業・小規模事業者に対象を拡大する。
支援策3:信用保証協会が融資額100%を保証 最大2億円
取引先の大型倒産によって売掛金などの回収が困難になり、資金繰りに支障が生じてる中小企業を支援する制度「セーフティネット保証1号」の適用に向け、経産省が手続きを開始した。
同制度は、中小企業への資金供給を円滑化するためのものだ。信用保証協会が、通常の保証限度額とは別枠で融資額の100%を保証する。経営安定資金が対象で、保証限度額は無担保保証が8000万円以内、普通保証が2億円以内だ。
セーフティネット保証1号の運用開始を前に、7月10日から事前相談を受け付けている。
支援策4:既存債務の返済条件の緩和
日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会に対して「返済の猶予期間に関する条件の変更」「貸し出し手続きの迅速化」「担保徴求の弾力化」など、事業者の実情に応じて対応するよう要請するという。
経産省の支援実施に当たって、赤澤大臣は「中小企業や小規模事業者の資金繰りや事業継続に影響が出ないよう、少しでも不安がないよう万全を期したい」とコメントした。
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