“コンビニ跡地”に次々に出現……接骨院の「ほねごり」、脅威の展開スピードの裏側(3/3 ページ)
創業わずか13年で年商100億円目前の「ほねごり」。属人的な接骨院業界で、なぜ驚異的な多店舗展開が可能なのか?その鍵は「あえて便利にしすぎないDX」と独自の「コンビニ跡地」戦略にあった。急成長の裏側と、新たに明かされた常識破りの「キャンパス構想」の全貌に迫る。
なぜ「コンビニ跡地」なのか? 独自の出店・集客ロジック
「コンビニ跡地」などを中心とした出店戦略についても、阿部社長のロジックは明快だ。
「中長期的に成功していくモデルは『いかに顧客である患者さまの生活動線に入り込むか』だと思っています。だから、いきなり都心の駅前ど真ん中ではなく、地方のロードサイドにこだわっていまして。
整骨院ってふらっと衝動的に入る場所じゃないんですよね。患者さまは目的をもって来院するので『あそこにあるな』と普段から認知してもらい、ちょっと腰が痛いなとか違和感があるなと思ったときに、ほねごりを想起してもらう必要があります。
商業施設内のテナントだと、他のたくさんのテナントの看板に埋もれてしまいます。だからロードサイドのコンビニのような、ブランドが他と被らない単独の店舗を構えることで視認性を高めることをかなり意識してきました」
新規の集客だけでなく、リピーターの確保にもシビアな目を持つ。「私が思う、うまくいってない会社の典型は『ロイヤルユーザーがいない』ということです。店舗数だけを増やし、新規顧客ばかり追うのは利益率が非常に悪くなります。
だからこそ、来ていただいた方にファンになってもらうことが重要です。具体的には、患者さま全体の20%をロイヤルユーザーにすることを目標にしています」
年商300億・海外展開・「キャンパス構想」に向けて
ほねごりは「まちづくり」にも力を入れている。
「経営は(営業する地域を含む)ステークホルダーのためにやるもので、店舗だけ増えても地域社会に何の影響力もなければ意味がないなと。そこで、市の施設のネーミングライツを取得して『ほねごり杜のホールはしもと』をつくったり、バドミントンの実業団チーム『ほねごり相模原』を立ち上げるといった活動も行っています」
こうした取り組みは「ほねごり」ブランドへの接点を増やすことを狙っている。
最後に、阿部社長は今後の展望を明かした。「今後、相模原市橋本に『体育館兼本社』を作ろうとしています。自社の体育館でジュニア選手を育成したり、社員が働く本社スペースの隣で選手が練習している環境を整備したりするのが目的です。われわれは整骨院なので、『選手をケアしたい』という思いを持っている人がとても多くいます。こうした環境を作ることで、将来の採用にもつながると思います。
業績としては、来期はグループで売上高141億円、4年後には300億円を目指しています。そしてこの先の日本の人口減少を見据え、マレーシアやシンガポールなど東南アジアへの展開も視野に入れています」
グループ年商300億円、その先の海外展開を見据える同社が、今後どのような成長軌道を描いていくのか。あなたの家の近くのコンビニ跡地も、いつのまにか「ほねごり」になっているかもしれない。
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