冷蔵で十分売れていたのに、なぜ「常温」? 「イシイのミートボール」が広げた新市場(1/4 ページ)
冷蔵のロングセラー商品があるのに、なぜ石井食品は常温ミートボールを投入したのか。背景には、防災をきっかけに「食べる場面」を広げる狙いがあった。ベビー用品店など新たな販路を開拓した戦略を探る。
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弁当のおかずとして半世紀にわたり親しまれてきた「イシイのミートボール」。石井食品(千葉県船橋市)が1974年に発売した、同社の主力商品だ。1979年には、子どもの弁当によく利用されていることを受け、リニューアルを実施した。それまでは中華風に甘酢で味付けしていたが、子ども向けにトマトソース味に変更し、弁当向け商品としての訴求を強めた。
1997年からは食品添加物を使用しない無添加調理にも取り組んでいる。現在は定番のトマトソース味に加え、カレーや照り焼き、塩味なども展開。30〜40代の子育て世代の女性を中心に根強い支持を集めている。
そんなロングセラー商品で近年、同社が力を入れているのが「常温」で保存できるミートボールだ。2024年2月には「いつでもミートボール」、2026年4月には「おつまみミートボール」を発売した。従来の冷蔵商品の賞味期限が約30日なのに対し、常温商品は約1年。レトルト殺菌と遮光性のある包材を採用することで、保存期間を延ばした。
従来の冷蔵ミートボールがロングセラー商品として定着するなか、なぜあえて常温商品を投入したのか。背景には、防災需要を起点に、ミートボールを「食べる人」と「食べる場面」の両方を広げる狙いがあった。広報担当の池田真里氏(顧客体験デザイン部 ブランド&コミュニケーショングループ)に話を聞いた。
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