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ペイミーCOOから原宿の銭湯へ 1日500人が訪れる「小杉湯原宿」はどう実現したのかキャリアを180度変え、斜陽産業に挑む挑戦者たち(5/5 ページ)

将来を約束されたスタートアップのCOOは、なぜ斜陽産業といわれる銭湯業界へ飛び込んだのか。原宿で1日500人が訪れる「小杉湯原宿」を実現した、その挑戦と『文化を残す経営』に迫る。

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原体験が教える銭湯の真価と、ただひたすら続ける覚悟

 最後に、関根氏は「銭湯を残したい」と思う理由を以下のように話した。

 「年がかなり離れた父と私を、豊島区の銭湯だけは一切差別せずに受け入れてくれました。あの空間だけは、私にとってすごく居心地が良かったんです。『お風呂の中みたいに温かい社会になればいいのに』と、本当に思います。社会をそのまま受容できるような場所を残していきたいです」


小杉湯原宿の看板

 この思いを実現するために、関根氏が選んだのは、短期間で成果を求めるのではなく、日々の営業を積み重ねる道だった。

 「文化を根付かせるのに早送りはできません。最初の10年は、本当のスタートラインに立つまでの準備期間です。毎日営業して、お客さんにいい気持ちになって帰ってもらう。その体験を、ただひたすら作り続けたいと思っています」

 スタートアップでは、短期間で事業を成長させ、大きな成果を生み出すことが求められる。一方で、銭湯という文化は、一朝一夕では育たない。毎日暖簾(のれん)を掲げ、湯を沸かし、お客を迎えるという営みを積み重ねた先でしか根付かない。

 ビジネスの最前線から、斜陽産業とも呼ばれる銭湯の世界へ――。関根氏が挑んでいるのは、単に一つの銭湯を経営することではない。100年後も「日常」として銭湯が残る社会を信じ、その時間軸で挑戦を続けることなのである。


100年後も銭湯が日常として残る社会を目指す

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