ニュース
ヤマダ×エディオン「2.5兆円」統合で、あなたの街から「家電量販店を選ぶ自由」が消える? 公取委の判断に注目(2/3 ページ)
今回のヤマダデンキとエディオンの統合は、ベスト電器の事例をはるかに上回る規模だ。公正取引委員会による「企業結合審査」の結果が、統合の成否を左右する可能性がある。店舗網の再編以上に大きなハードルになりそうだ。
今や競合は「家電量販店」だけではない
商圏や自治体、家電量販店という枠組みだけで独占・寡占を判断すること自体が、もはや時代に合わないのではないかという声もある。
実際、この15年でヨドバシカメラの「ヨドバシ・ドット・コム」に代表されるような家電を扱うECサイトは、消費者にとって有力な選択肢として急速に定着した。
加えて、今回問題となりそうな地域の多くには「イオン」や「ゆめタウン」といった、ある程度の生活家電を扱う大型総合スーパーが存在する。「ミスターマックス」「トライアル」「ダイレックス」「ドン・キホーテ」など、家電も幅広く扱うディスカウントストアも出店している。
ちなみに、ミスターマックス、トライアル、ダイレックスの3社は、創業期に九州で家電量販店を運営していたことがある。そのため差はあれど「家電販売にそこそこ強い企業」だ。家電量販店側にとっても、こうした業態との競争を無視すれば、顧客流出につながりかねない。
創業から101年、家電店「平野電機」から取り扱い品目を増やすことで成長した老舗「ミスターマックス」。地盤である九州では家電量販店並みの家電売り場を設ける店舗が多く「食品や雑貨も売る家電店」という印象もある(写真:若杉優貴)
独占を「家電量販店だけ」で判断するのか、それともECやディスカウントストアまで含めて競争市場を捉えるのか。そして「消費者の利益」が守られる競争とはどのような形なのか。公正取引委員会がどういった判断を示すのか注目が集まっている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
大量閉店のヴィレヴァン かつての“サブカル王者”が失速した「3つの誤算」とは?
かつて「唯一無二のサブカル系チェーン店」として知られ、全国各地に店舗網を拡大していた個性的な雑貨店・書店「ヴィレッジヴァンガード」の業績が振るわない。今年7月には2026年5月期以降に全店舗の約3割にあたる81店舗の閉店を検討していることを発表、店舗網は最盛期の半分以下となる約200店舗にまで縮小する見込みだ。
ヴィレヴァン復活のカギは? “個性”を手放す勇気か、それとも磨き直す覚悟か
苦境に立たされるヴィレヴァン。大量閉店の先に光はあるのか。後編では、ヴィレヴァン復活へのカギはどこにあるのかを探りたい。
大阪のオフィス街・淀屋橋が一大観光地に? 展望施設が生む“人流と価値”の方程式
大阪のオフィス街・淀屋橋が、大変貌を遂げつつある。2025年夏、御堂筋沿いに新たに開業した大型再開発ビル「淀屋橋ステーションワン」。最上階に設けられた新たな展望施設は、街の滞在価値を高め、ビジネス街の“観光資産化”を後押しする可能性を秘めている。
「買い物だけでは生き残れない」 足湯もオフィスも抱え込む、地方百貨店の生存戦略
前・中・後編3回にわたって、人口20万人以下の地方小都市(東京・埼玉・大阪・兵庫など大都市圏除く)に立地し、現在も営業を続ける百貨店20店舗の特徴を調査し、それらの営業努力の様子を見ていく。後編では、地方中小都市の百貨店の「モノを売る」以外の機能に注目していこう。
