なぜ、牛丼チェーンは“牛丼以外”で勝負するのか すき家、吉野家、松屋、それぞれが狙う新たな市場とは?:小売・流通アナリストの視点(6/6 ページ)
牛丼チェーンが相次いで牛丼以外の業態に進出している。その狙いは何なのか?
牛丼大手3社の勝ち筋は?
実は牛丼3社の中で、ゼンショーHDだけはラーメン事業に強い関心を示していないように見える。ゼンショーHDがラーメンに積極的でないのは、こうした好みの複雑さと、規模拡大の難しさが理由かもしれない。
売上高1.2兆円のゼンショーHDがM&Aでさらなる成長を図るには、一定の事業規模が見込めなければインパクトがない。そうした意味で、規模感に疑問が残るラーメン事業に、あえて注力する必要はないと判断しているのかもしれない。また、仮にラーメン企業をM&Aするとしても、大規模チェーンが現れてからで十分だと考えている可能性もある。
一方、吉野家HDがラーメン提供数で「世界一」を目標に掲げるのは、国内だけでは大きな事業規模を築きにくいというラーメン市場の特性があるからだろう。牛丼に並ぶ事業の柱へと育てるには、海外での成長が欠かせないと見ているのかもしれない。
すき家は牛丼を7月に値上げしたが、牛丼大手の競争は、もはや牛丼の価格や店舗数だけで決まらない。今後の成長は、ラーメンを含む新たな事業の柱をいかに育て、海外でどこまで規模を拡大できるかにかかってきそうだ。
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