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なぜ、牛丼チェーンは“牛丼以外”で勝負するのか すき家、吉野家、松屋、それぞれが狙う新たな市場とは?小売・流通アナリストの視点(5/6 ページ)

牛丼チェーンが相次いで牛丼以外の業態に進出している。その狙いは何なのか?

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ラーメンはチャンスだが……

 こうした背景から、吉野家HDは中期経営計画において、ラーメンを第3の軸とすることを示した。2029年度の売り上げ目標を400億円と定め、ラーメン提供数世界一を目標に掲げている。

 松屋フーズHDも、2025年に売上高100億円超の、つけ麺「六厘舎」を手掛ける松富士を傘下に収め、ラーメンを牛丼、とんかつに次ぐ第3の柱として育てる方針を示している。海外展開も可能な成長業態であるラーメンを事業の柱にすることで、次の成長を模索しているのだろう。

 ただ、ラーメン事業の展開には懸念点もある。

 ラーメンは、スープ、だし、トッピング、地域性など無数の組み合わせがあり、消費者の好みも多様だ。

 市場が寡占化していないのも、こうした好みの多様性が一つの要因だろう。ラーメン上位企業の売上高は大きくても400億円規模であり、200〜300億円でも十分に上位となる(図表6)。


ラーメンチェーンの事業規模(筆者作成)

 つまり、ラーメンは国内市場で寡占化することが難しく、一定の事業規模まで成長するには、海外でいかにチェーン展開できるかが重要な分野なのである。日本ほどラーメンへの強いこだわりがない海外市場では、「好みの多様性」というハードルも比較的低い。そのため、国内では大規模チェーンに育ちにくい一方で、海外では規模を拡大できる可能性を秘めている分野なのである。

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