スマホ契約で10万円荒稼ぎ…… 携帯キャリアが総務省に泣きつく“ホッピング”の実態とは(2/3 ページ)
特典を目当てに、短期間で携帯キャリアを乗り換え続ける「ホッピング」が横行している。短期間で解約されるため、キャリア各社は継続的な収入を得られず、問題となっている。なぜ有効な対策を打てないのか。
2万円還元を目当てに「ホッピング」が増加
MNPの特典を目当てに、携帯キャリアを頻繁に乗り換える「ホッピング」が問題になっている。ホッピングをする人はA社で契約して特典を得た後、すぐに解約してB社と契約し、同様にC社、D社へと乗り換えを続けていく。5社で契約と解約を繰り返せば、最大10万円分の還元を受けられる。また、4万円の値下げにより、機種によっては中古品販売店より安く新品を購入できる。
1社で複数の回線に申し込む場合、キャリアによっては回線の数だけMNPの特典を受けられる。契約ごとに事務手数料はかかるが、それを差し引いても1社で6万ポイント以上を得られる場合がある。
ホッピングはポイ活や副業の一環で行う人が多いが、アルバイトと称してSNSで人を集め、組織的に行う事例もあるようだ。組織的なケースでは、集めたポイントで換金性の高い商品を購入し、売却して現金化する。その一部が報酬としてアルバイトに支払われる構図だ。
利用者にすぐに解約されてしまうと継続的な収入が得られないため、携帯キャリアにとって悩みの種だ。特典のコストを回線利用料で回収するには、2〜3年間の契約が必要とされる。そのため、キャリアは契約違約金によって短期のホッピングを防ぎたいところだ。
だが「2年縛り」として機能していた違約金の上限は、2019年の法改正で9500円から1000円に引き下げられ、抑止力としての効果をほぼ発揮していない。違約金の引き下げも、前述の値引き制限と同様に競争の自由化を目的としたものだ。
「短期契約を繰り返すとブラックリスト入りする」といううわさもあるが、短期解約を理由に契約拒否することは違法だという見解を総務省が示している。ホッピングをする人はこうした制度の穴をくぐり抜けることで利益を得ている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「空港ラウンジ混みすぎ問題」も影響か ANA「ステータス制度改悪」に“マイル修行僧”の批判が殺到した背景
ANAがステータス制度の改定を発表した。これまでより“厳格化”するような内容となっており、いわゆる“マイル修行僧”たちからは批判の声があがっている。
嫌がる飲食店に、AIが何度も予約の電話を…… 「オートリザーブ問題」はなぜ起きてしまったのか
飲食店にAIが架電して予約を取る「オートリザーブ」。便利な一方で、弊害も明らかになってきた。
